シアトルタイムズによるとブルーエンジェルスが所属する米海軍の調査として、2021年1月21日カリフォルニアの海軍航空施設エルセントロでブルーエンジェルスが訓練飛行していた際にパイロットの不注意で発生したとしています。

ブルーエンジェルスは現在、海軍の主力機であるF/A-18E/F スーパーホーネットを用いてイベントなどで飛行を行っているのですが、当時建物からわずか30m程度の距離を通過したことで人的被害と18万ドルの建物に対する被害を出しました。

▼ブルーエンジェルスの展示飛行(記事とは無関係)


当時の様子として建物は天井タイルの倒壊、窓のひび割れ、棚の落下、合板から引き抜かれた釘、2つの耐震壁の外装の脱落が確認されました。人的被害としては基地の建物の​​接近したことで耳鳴りと頭痛を訴えた職人が十数人発生しました。

原因については加害パイロットは当時マッハ0.97と音速に近い速度で海軍航空施設エルセントロ上空を飛行していました。そもそもブルーエンジェルスの安全規定では建物や人などからは最低でも150m程度、500フィートは離れなければならないと明記していました。しかしこのパイロットは管理棟から73フィート以内を通過、消防施設には20フィート以内を通過していました。

パイロットは当時の飛行速度を合理的な速度と感じていたもののマッハ0.97まで加速していたことが明らかになります。NASAによると一般的に音速を超えることで衝撃波が発生すると思われがちでですが、音速に近づけば近づくほど明確な圧力波が発生するため今回のような事故は発生すると説明しています。


こちらの映像を見てもわかるように彼らはパイロットの中でも最も高度な飛行技術をもっている人達です。しかし、過去70年あまりで墜落など20人あまりが死亡しています。海軍としては今回の事故を受けて新しい安全対策を行うとしており、再発防止を行うとしています。