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地球上にある大量の砂。これらは建物の材料などに使われこともあるのですが、先日フィンランドで世界で初めて砂で作ったエネルギー貯蔵装置が稼働したと報じれています。

今回の砂電池はいったいどのようなものなのか。文字通り砂が主体になっているのですが、今回稼働したものは高さ7メートル、円柱状の構造は幅が4メートルあります。ここに普通の砂を入れ電気を使用し砂を加熱します。温度は500~600度。そしてこの建物の中央にある熱交換器を用いることで必要な時に100kWの公称電力定格で出力することができるとのこと。全体的には8メガワットの電力を蓄えることができるとしています。

The First Commercial Sand-based Thermal Energy Storage in the World Is in Operation – BBC News Visited Polar Night Energy — Polar Night Energy



これが他のリチウムや鉛のバッテリーとどのくらい優れているのかは不明なのですが、現時点では蓄電というよりも熱を蓄える装置として運用されているそうです。

そもそも砂が主体になっているため非常に安価かつ、寿命が長く数十年は機能をもつとしています。そしてサイズ、場所、運用コスト、入力および出力電力定格において従来の電池よりも高い性能があるとしています。設置コストについては1Kwあたり10ユーロ未満で消耗品が存在しないため寿命も無く、完全に自動化した方法で運用できるとのこと。

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使用する砂については乾燥していて高温に晒されても割れたり燃えないものであれば問題ないとのこと。熱として単純に利用する方法では例えば暖房や工業などで製造過程で熱が必要な使えるともしています。

同社によると電気を単純に熱に変えるのは極めて簡単にできるとしているものの、熱から電気を作ろうとすると複雑な構造が必要だと説明しています。