2030年年代に配備を目指す次期戦闘機『F-3』。この機体をどのように開発するのか、特に外国と共同で開発するのか否かが注目されていたのですが、英国の第6世代ジェット戦闘機計画『テンペスト』と日本計画を統合し、共同で開発を目指すという方向で調整に入っていると報じられています。
第6世代戦闘機。これはF-22やF-35といった第5世代戦闘機の性能を上回る新しい世代の機体として欧米では開発計画が既に進んでいます。その一つがこのイギリスの『テンペスト』です。日英は2017年ごろから、戦闘機開発で協力する可能性を模索。今年1月には、IHIとロールス・ロイスが次期戦闘機用エンジンの共同研究に乗り出した。エンジン以外も含め、1つの事業に統合する協議を集中的に行っていると同関係者は話す。別の関係者は「仕様を少し変えつつも基本的には同じ戦闘機を調達することをメインシナリオとして検討している」と話す。英国防省は、ロイターの取材にコメントを控えた。日本の防衛装備庁は「5月の日英首脳会談で一致したように、本年末までに協力の全体像を決めたい」と回答。「米国の同盟国である英国と、さまざまな協力の可能性を追求していく」とした。
ロイター通信
今回報じられた内容は今後F-3が現時点で一体どのような機体になるのか、また将来的にどのようなスペックになるのか重要な決定になります。
記事にもかなり重要なことが記載されているのですが、やはり気になるのは機体がどうなるのかです。これまで国防省などからF-3の公式レンダリング画像などが公開されていたものの、その見た目は当初第5世代戦闘機のような見た目をしていたのですが、今は欧米の第6世代戦闘機のような見た目に変わっていました。
▼テンペストのモックアップ
今後注目されるのは機体デザインが日本のF-3なのか、それともテンペストになるのかという点です。
記載はないのですが、あくまで個人的な予想ではテンペストをベースに例えば主翼や尾翼のサイズを若干変えたモデルになるのではないかと考えられます。
記事でも書かれているように「仕様を少し変えつつも基本的には同じ戦闘機を調達することをメインシナリオとして検討している」となっていることから、ほぼ見た目は同じで例えば内部の装置は日本は日本の国産技術、イギリス(欧州)はそちらの仕様を入れるというものに仕上がると考えられます。
第6世代戦闘機テンペスト
イギリスが発表したこのテンペストは現在軍需大手BAE、ロールスロイス、ミサイルで知られるMBDA、イタリアのレオナルドなどが参画する事実上の日英伊、更にスウェーデンが現在共同で開発するというものになっています。過去の発表では「機体は三菱重工とBAEシステムズが参加し、エンジンは造船重機大手IHIと英ロールスロイスが協力する形で検討」とい内容も報じられていました。気になるテンペストのスペックについては基本スペックについては現在の第5世代戦闘機を上回る性能があり、人工知能と機械学習機能をしたドローンを従え飛行したり、レーザー兵器を搭載可能。また有人・無人どちらでも運用可能という発表も過去にあり、処理に必要な膨大な電力を生産するために発電能力に優れた新しいエンジンが搭載されるとしています。
▼モックアップ