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新型コロナウイルスもありアルコール除菌ウェットティッシュなるものが多く使われていますが、実はそこに入っているシートはプラスチックです。自然に分解されることはほぼ無いのですが、イギリスではこのプラスチックをトイレ等で流す輩が原因でテムズ川には大量にゴミが堆積していると報じられています。

60平方メートルの面積に落ちていたウェットティッシュの数約2000枚。これらは下水を通じて捨てられたものが大半でプラスチック繊維に油や汚物など有害物質が付着した状態で堆積しているといいます。

発見されたのはテムズ川にあるという島です。具体的にどのような島なのか、予想では中洲と考えられるのですが、とあるイギリスの国会議員が状況を訴えるため動画をYoutubeで公開しているといいます。

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イギリスで1年間に利用されるウェットティッシュは110億枚。ウェットティッシュの原料はプラスチックであり、ティッシュペーパー(パルプ)とは異なり自然に分解することはほぼありません。しかし、イギリス人5人のうち2人はウェットティッシュや同種の衛生用品を便器に流すというアンケート調査の結果があり、テムズ川の管理者は「便器にウェットティッシュを流すのは、ビニール袋を便器に捨てるのと同じだ」と指摘。制度的改善と市民意識の変化が必要だと話しています。

ウェットティッシュには一般的にアルコール類の殺菌成分とモノによっては防腐剤が含まれています。当然皮膚からそれらの成分が体内に入るため高頻度の使用は将来体に悪影響を与える可能性があります。

日本では「脱プラスチックだ」「SDGsだ!」などと訴え、ストローやプラスチックのスプーンなどは排除しているもののこのようなウェットティッシュなどは排除されていません。イギリスでは2021年11月にプラスチックを使用したウェットティッシュの販売禁止を求める法案が提案されるなど、ストローやスプーンよりも害のあるものを排除しようと活動が続けられています。

イギリスの環境省によると、ポリエステル40~50%を含むウェットティッシュの使用が制限される制限されれば、年間約28万8000トン近いプラスチックを削減することができるとしています。

参考