ビグン

韓国の複数メディアによると多連装ロケットから発射される『ビグン』というハイドラ70ロケット弾の一つに関して、先日訓練中に意図せず発射される事故があったと報じられています。韓国ではこの手の誤射は年に数回発生しています。

中央日報によると、事故があったのは1月5日午後2時25分ごろ延坪部隊という海兵隊で、当時海兵隊は射撃を行わない非射撃の訓練中に何らかの理由で多連装ロケット砲から1発のビグンが発射されたとしています。

우리 해역서 로켓 폭발...연평 해병대 훈련중 '비궁' 오발 - 중앙일보

記事によるとビグンは500mほど飛翔し海に着弾、爆発したとのこと。この誤射による人的な被害はないとしています。現在海兵隊は事故調査班を設け事故の経緯を調査しているとのこと。

ビグンは主にヘリコプターに搭載される多連装ロケットポッドで運用される兵器で、ハイドラ70ロケット弾規格の一つになります。一般的にハイドラ70ロケット弾は無誘導で低コストで運用可能なのですが、その中で誘導することができる兵器として開発された一つが『ビグン』です。



韓国ではビグンは「国産兵器」どとしているものの純国産兵器ではありません。ビグンはそもそもLOGIR、低価格画像誘導ロケット弾(Low-Cost Guided Imaging Rocket)という計画の元、アメリカと共同で開発されたものです。その韓国仕様のものがK-LOGIRと呼ばれます。ヘリコプターではなく地上の車両から発射できるようにし、韓国海兵隊 ビグン移動沿岸防衛システムで使用されています。

K-LOGIRことビグンは北朝鮮から侵入する高速沿岸攻撃挺など上陸する小型高速艇に対抗するため開発されたもので車両には36発のビグンが搭載されています。射程は約8km。ビグンは重量がわずか18kgしかなく威力も限定的であくまで非装甲の小型挺を阻止できるものであり対地攻撃用などには運用は難しいとのこと。

低価格画像誘導ロケット弾としているものの実際のところはそれほど安価ではなく、一発あたりの費用は6000万ウォン(約570万円)です。比較としてヘルファイアというより威力の強い対戦車ミサイルヘルファイアの約30%に抑えられるとしています。

アメリカではAPKWSという同じく誘導型のハイドラ70ロケット弾がありLOGIRは『低価格画像誘導ロケット弾』とされているもののこちらの方が高額だとしています。
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