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私達の太陽系に最も近い恒星、プロキシマ・ケンタウリ。地球からみてケンタウルス座の方角に4.2光年先にある恒星なのですが、新たに第2惑星となるプロキシマ・ケンタウリcが存在する兆候が確認されています。

この内容は今年1月に報じられたもので、スペース.comによるとイタリアの天体物理学者らの研究チームはヨーロッパ南天天文台が運用する、HARPSによる過去の観測データと最新の観測データーを分析したところ、未確認の惑星プロキシマ・ケンタウリcが存在している可能性を示す振幅を発見したといいます。

Proxima Centauri, the sun's nearest neighbor, may host a 2nd alien planet. Meet Proxima c. | Space

このデータはHARPSと紫外線-可視光エシェル分光器 (UVES)を組み合わせた約17.5年分の観測データーの洗い出しを行った結果発見されたものだといいます。

現在明らかになっていることとして、プロキシマ・ケンタウリの第2惑星、プロキシマ・ケンタウリcは地球質量の少なくとも6倍あるスーパーアースという岩石惑星である可能性が高いとしています。公転周期は5.2年です。
現在プロキシマ・ケンタウリcは正式にその存在が認められた惑星ではなく、今後 存在を確認するには追加観測とデータ収集が必要になると説明されています。

研究者によると恒星プロキシマ・ケンタウリは光度が低く、惑星への日射量は非常に少ないと説明しています。したがってこの天体の表面温度は推定で摂氏マイナス233度という生物を寄せ付けないほどの低温になっている可能性があるとのことです。ただし、エウロパやエンケラドスのように熱源があり氷の下に海が広がっているなど様々な可能性が考えられます。

一方で主星であるプロキシマ・ケンタウリは赤色矮星と呼ばれる恒星で半径は太陽の0.15倍、質量もわずか0.12倍しかない小さな天体です。現在、プロキシマ・ケンタウリbという第1惑星が確認されており、こちらはハビタブル・ゾーンとよばれる、液体の水が存在可能な領域を公転していると考えられており、太陽系から最も近い惑星のなかで生命が存在する可能性が高い天体として期待されています。