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垂直に打ち上げるロケットを回収し整備、そして再打ち上げ行う再利用ロケット。「実用不可能」とされた技術に世界で始めてアメリカの民間企業『スペースX』が成功させて注目を集めているのですが、ロシアの宇宙機関ロスコスモスが同様のロケット『アムール』の運用を目指す計画を発表しました。

2020年10月5日、ロシアの宇宙機関ロスコスモスが発表したのはアムールと呼ばれる国内初の再使用ロケットです。

アムールは全長55m、ロケット本体の直径が4.1mとスペースXのファルコン9よりも全長が15mほど短いロケットです。打ち上げ能力としては再使用つまり回収目的の打ち上げで地球低軌道10.5トン、再使用を行わない使い捨ての打ち上げで12.5トンです。
スペースXのファルコン9と比較すると再使用打ち上げで約15トン、使い捨てで約22.8トンの貨物をそれぞれ打ち上げることができ、アムールの打ち上げ能力は5トン~10トンほど低いということになります。

ロシア_アムールロケット_1

ロケットの先端には5.1mサイズのフェアリングを搭載可能です。第1段ロケットにはRD-0169Aを5基搭載、第2段にRD-0169Vを1基搭載します。RD-0169Vは液体メタンを燃焼するエンジンで燃焼中に排出する煤の量が少ない特徴もあり再使用可能な回数も増えると見込まれています。現在の想定として最大で10回の再使用が考えられています。

運用コストについても液体メタンも比較的安価に入手することができるほか、アムールロケットの製造に必要なパーツは約2000でソユーズ2ロケット(4500パーツ)の半分と説明しています。


ロシア_アムールロケット_2

打ち上げられたアムールロケットは一般的な飛行コースの延長上に建設された着陸プラットフォームに着陸します。ロケットはその後ヘリコプターで回収され再整備されます。ファルコン9よりもサイズが一回り小さい理由はヘリコプターによる運搬を考えていることに理由があるのかもしれません。

アムールロケットは2020年末にも設計が完成するとしており、ロスコスモスはプログレス国家研究生産ロケット宇宙センターとの間で4億700万ルーブル、日本円で5億5000万円の設計費用を投じています。今後の予定としては早ければ2026年にも運用を目指します。

一方、アムールロケットは今から5年以上前に
プログレス国家研究生産ロケット宇宙センターが開発したロケットの一つで、これを現代のロケットつまり最新の再使用型としてアップグレードされただけにすぎないため「実際に開発され運用される保証は無い」とも指摘されています。(参考)

再使用ロケットは現時点で運用しているのは唯一、スペースXのファルコン9ロケットのみです。他にはアメリカの民間企業ロケットラボ、また中国や欧州でも研究が進められています。

Откуда взялся метановый «Амур»
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