MS-17

ロシアが運用するソユーズ宇宙船。国際宇宙ステーションへの宇宙飛行士の移動手段として活躍しているのですが、今回の打ち上げは昔の2日間ではなく国際宇宙ステーションまで片道わずか3時間という道のりで打ち上げられるとのことです。

ロシアのセルゲイ・リジコフ(Sergey Ryzhikov)宇宙飛行士とセルゲイ・クド-スべルチコフ(Sergey Kud-Sverchkov)宇宙飛行士、NASAのキャスリーン・ルビンズ(Kathleen Rubins)宇宙飛行士ら第64次長期滞在クルーの3名が搭乗する宇宙船「ソユーズMS-17」は、日本時間10月14日14時45分に打ち上げられる予定です。11日には宇宙船を搭載したソユーズ2.1aロケットがバイコヌール宇宙基地の第31発射台に据え付けられました。

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本日午後2時45分に打ち上げ予定のソユーズMS-17の打ち上げに関して、これまでソユーズ版補給船、プログレス補給船で行われていた打ち上げからドッキングまでを片道3時間程度で行う超高速(superfast)方式を有人宇宙船で初めて実施するとのことです。



ソユーズ宇宙船をはじめこれまで運用されていた宇宙船や補給船は打ち上げ後、徐々に距離を縮めドキングするという方法が採用されており、ソユーズ宇宙船も昔は片道に2日ほど時間をかけていました。その後、記事にも記載されているように2013年には片道6時間まで短縮するショートカット軌道という打ち上げを実施していました。そして、2020年10月からは片道3時間の道のり国際宇宙ステーションに到着する予定です。


ソユーズ宇宙船については船内が狭く、昔は国際宇宙ステーションまで2日間押し込められ体力的にも厳しいものです。また打ち上げ前はお腹の中の食べ物を全て出さなければならないため精神的にも厳しいとされていました。これが今回の打ち上げ以降どうなっているのかは定かでなはいのですが、3時間という時間は宇宙飛行士の消耗や負担を抑える点でも非常に効率的で精神的にも優しい打ち上げになるものと思われます。

ちなみに、予定通りであれば打ち上げから地球を2周回った日本時間同日17時52分に国際宇宙ステーションにドッキングする予定です。

▼従来のショートカット軌道によるソユーズ宇宙船のドッキング