
低コストでロケットを打ち上げる再利用型ロケット。これはロケット本体を地上に返すことが必須となるのですが、これに関して草分け的存在のスペースXは発射台を使ってロケットを空中キャッチする方法を進める考えを示しています。
これまで「不可能」と言われていた大型ロケットを地上に返すという方法。これを実現させたのは世界最大の打ち上げ能力のあるロケットを運用しているアメリカの民間企業スペースXです。これにより打ち上げコストは大幅に削減され大量の物資をより安価に宇宙に投入することができるようになりました。
一方で、同社が開発しているのは『スターシップ』という超大型宇宙船とこれをより高高度、深宇宙に運搬するブースター『スーパーヘビー』です。スターシップ、スーパーヘビー共に地上に帰し再利用することが決定されているのですが、より打ち上げ能力を向上させるため着陸に使用する足を取り外す可能性があると同社のCEO、イーロン・マスク氏はツイッター上で発言しています。
着陸脚が無いにも関わらずどのように地上へ返すのか。マスク氏によると、今回着陸脚を取り外す考えを示しているのスーパーヘビーというブースターで、打ち上げた発射台にピンポイントで帰還させ発射台に設けられたアームのようなものに引っ掛ける形で回収するという案を考えているとのこと。
これにより例えば巨大なブースターを着陸地点から整備場に輸送するコスト、その時間を大幅に削減することができ、燃料を補充することで最短で1時間未満で再打ち上げが行えるようになるとしています。

▼スーパーヘビーブースターの回収イメージ(非公式)
なぜ着陸脚を搭載してはだめなのか、再利用までの時間やコスト以外にも頑丈な足が重いという理由もあります。記事によると、現在運用しているファルコン9の着陸脚は約2トンもあります。一方でスーパーヘビーの場合は6トンから8トンという規模になり流石に無視できない重量になる可能性があるとのこと。
そこで、足を取り外し、地上に舞い降りたブースターは発射台で逆噴射、ホバリングした時点でキャッチするという案になっているとのこと。
問題はいくつか考えられるのですが、仮に回収に失敗すると発射台そのものを破壊する可能性があること、そしてブースターをキャッチするということは当然誰も行ったことがなく、支えるアームの強度、ブースター本体の強度は十分にする可能性があり、これが結果的に着陸脚の8トンを超えてしまう可能性もゼロではありません。
何れにしても、それほど需要が多いとは考えられない超大型ロケットのブースターにアームで回収するというのは現実的なのか。同社としてはまずは着陸脚でロケットを運用しながら慎重に判断していくものと考えられます。
参考
一方で、同社が開発しているのは『スターシップ』という超大型宇宙船とこれをより高高度、深宇宙に運搬するブースター『スーパーヘビー』です。スターシップ、スーパーヘビー共に地上に帰し再利用することが決定されているのですが、より打ち上げ能力を向上させるため着陸に使用する足を取り外す可能性があると同社のCEO、イーロン・マスク氏はツイッター上で発言しています。
着陸脚が無いにも関わらずどのように地上へ返すのか。マスク氏によると、今回着陸脚を取り外す考えを示しているのスーパーヘビーというブースターで、打ち上げた発射台にピンポイントで帰還させ発射台に設けられたアームのようなものに引っ掛ける形で回収するという案を考えているとのこと。
これにより例えば巨大なブースターを着陸地点から整備場に輸送するコスト、その時間を大幅に削減することができ、燃料を補充することで最短で1時間未満で再打ち上げが行えるようになるとしています。

▼スーパーヘビーブースターの回収イメージ(非公式)
Catch and Release.#SpaceX #Starship pic.twitter.com/qBe23f3j9z
— Erc X (@ErcXspace) December 31, 2020
なぜ着陸脚を搭載してはだめなのか、再利用までの時間やコスト以外にも頑丈な足が重いという理由もあります。記事によると、現在運用しているファルコン9の着陸脚は約2トンもあります。一方でスーパーヘビーの場合は6トンから8トンという規模になり流石に無視できない重量になる可能性があるとのこと。
そこで、足を取り外し、地上に舞い降りたブースターは発射台で逆噴射、ホバリングした時点でキャッチするという案になっているとのこと。
問題はいくつか考えられるのですが、仮に回収に失敗すると発射台そのものを破壊する可能性があること、そしてブースターをキャッチするということは当然誰も行ったことがなく、支えるアームの強度、ブースター本体の強度は十分にする可能性があり、これが結果的に着陸脚の8トンを超えてしまう可能性もゼロではありません。
何れにしても、それほど需要が多いとは考えられない超大型ロケットのブースターにアームで回収するというのは現実的なのか。同社としてはまずは着陸脚でロケットを運用しながら慎重に判断していくものと考えられます。
参考