新人VTuber

「私も流行りのVTuberで人気になりたい」という夢は特に20代、30代の女性に多いのではないでしょうか。単純に見た場合、推定収益が1億円を超えるようなVTuberも生まれつつあるとされている分野ですが、今回は新しく参入するVTuberを待ち受ける困難、そして相次ぐ閉鎖や引退など悲惨な状況をまとめてみました。

先日、YouTube上でライブ配信者に対して直接金銭を寄付することができる機能(スーパーチャット)のみで数千万円から1億円超え額を集めるという配信者が現れたと報じられています。これは期間にすると1年足らずで達成したということになります。

実はこの配信者の多くを占めていたのは『企業系』と言われるVTuberです。VTuber(バーチャルユーチューバー)とは、生身の体や顔をそのまま配信するのではなく、身体はキャラクターを用いて配信者の体の動きに合わせて声を配信する人たちになります。

▼推定収益、数千万~1億円の配信者が集まる企業系VTuberの例


動画配信の最先端を行っていると言っても過言ではないVTuber。スーパーチャットなどで大金を稼ぐ人はどのような人たちなのか調べてみたところ、桐生ココ(1億円)、潤羽るしあ(9800万円)、兎田ぺこら(8400万円)、湊あくあ(7990万円)など、上位20位中10人(?)を占めていたのはホロライブプロダクションという特定の企業に属する人たちであることがわかります。

つまりこのような人たちは組織に属している、分かりやすくいうとテレビに出てくるような歌手やアイドルグループというある種のプロの立ち位置になります。当然、プロというのは私達一般人とは一線を画する確か能力があると考えられ、VTuberとして人当たりの良さなど人間性も総合的に判断されデビューを果たした人たちです。つまり私達一般人とは出発の時点で発信力等も含めて環境が大きく異なっています。

一般人がVTuberデビューできるのか

前置きが長くなりましたが、私達一般人もVTuberになることができるのかという疑問が出てくるはずです。これに関して簡単に調べてたところ、VTuberになるには公開されているソフトとイラストを用いて、加えてお金さえあれば誰でもなれることがわかりました。つまりあなた自身にPCやソフトの使い方にスキルがありYoutubeに投稿できる環境さえあれば夢のVTuberになれるということです。

では、どうすればいいのか。
デビューまでに問題になってきそうなのは『キャラクター(アバター)』とキャラクターの動きを再現する『モデリングの制作』です。キャラクターイラストについては然るべきイラストレーターに依頼することで専用のイラストを制作することができ、それをあなた体の動き自然に合わて動くモデリングも依頼することで制作することができます。

価格については様々ですが、ホロライブに負けないほどの一流のキャラクターを作ろうとした場合は5万円~10万円ほど、さらに動きをつけるモデリングについては10万~18万円ほどかかります。つまり20万円ほど出せば見た目は企業系VTuberに負けないほどの高クオリティーなキャラクターが作れるということになります。
ただこの値段については差があり、例えば両方を作ってくれる場合などでは10万円程度で行ってくれる人もいます。詳しくはココナラを検索するとよいかもしれません。

収益を目的としたVTuberデビュー、成功する確率はほぼゼロ?

話は進み企業系VTuberに負けないほどのキャラを作り、ガッポリ儲けられるような環境が完全に整ったとします。しかし、あなたのVTuberチャンネル、投稿した動画、ライブ配信が成功する可能性は残念ながら非常に難しいとみてよさそうです。

ここでいうところの『成功』とは趣味ではなく、チャンネル登録者数が1000人を軽く超え広告を掲載(収益化)に成功し、ある度安定した収入が得られことを指します。

Youtubeで調べてみても、無名の個人系VTuberがチャンネル登録者数を数ヶ月で軽く1万も10万人も集め、1つのあたりの平均動画再生回数が1万も10万も行くような配信者は針の先ほどです。そこから予想できるのは私達一般人が始める収益目的の個人系VTuberは高確率で失敗します。つまり歌を聞いてもらったり絵を見てもらったりなど趣味の範囲のVTuber活動や副業としてのVTuber活動成功する可能性は少なからずあるにしても、本業として食べていけるほど成功する可能性は極めて低いと認識したほうがよいということです。



根拠はいくつかあるのですが、こちらの動画は実際にVTuberの方がVTuber目線で業界がいったいどうなっているのか調査・考察したもので、非常によくまとめられていると思います。

動画の内容を一部紹介すると、個人系VTuberとしてデビューする人は毎日何人もいるもののその大半が失敗していることが明らかになっているようです。動画では個人VTuber300人を3ヶ月間追跡した結果を示しているのですが、この間チャンネル登録者で1位、2位、3位の人だけでこの間の約45%(26万人)分のチャンネル登録者数を占めていることが明らかになっています。さらに上位30人(10%)まで広げるといびつな状況が明らかになり全体のチャンネル登録者数の実に93%(54万人分)を占めていたとのこと。
つまり、VTuberとして新規参加した残りの90%の人(つまり270人)は、チャンネル登録者数4万人をそれぞれ分け合っていると説明されています。

そして衝撃的なのは個人系VTuberの300人中、150位~151位という中央に位置するVTuberであってもデビュー3ヶ月後におけるチャンネル数は僅か76人彼らが投稿した動画は1つあたりの再生回数も僅か89回という悲惨な状況になっています。これを見ても単に収益を目的としてデビューをした人の多くが消えているというのは納得できる数値です。

これが個人系VTuberの実態です。VTuberとして成功するには他のVTuberを押さえつけるような魅力と発信力などの明確な差がなければ趣味レベルでも確実に失敗します。

なぜ個人系VTuberは失敗するのか

失敗する理由は残念ながらよくわからないもののYoutubeで『新人VTuber』と検索すると出てくるチャンネルの中にはキャラデザイン(アバター)が非常に雑だったり、動きがおかしい、キャラ設定そのものに難がある(王道の美少女系やセクシー系ではなく『ゾンビ』を使っている)、そしてキャラの動きがカクカクしている人もいます。ただし、本人の声も良く、綺麗に作られたキャラクターであっても失敗している人がいることも事実です。

キャラ設定などは目をつぶり、個人系VTuberと数千万円を稼ぐ企業系VTuberを単純に比較した場合、個人勢が明らかに劣っているのかというとそうでもありません。特に企業系VTuberであってもマイクが壊れたのではないかと思うほど歌が下手で聴くに堪えない人もいます。また個人系VTuberでも500人程度チャンネル登録者がいるような方であってもトークも上手で歌も上手な方もいます。

それでも収益化を当面の目的としている個人系VTuberが失敗する理由として考えられるのは、既にVTuberという存在が飽きられている可能性、企業系VTuberが限りある視聴時間を奪っている可能性、そして過剰な個人系の参入により飽和状態になっている可能性があります。これはVTuber配信者側に問題があるのではなく『VTuber』というジャンルそのものに原因があるというものです。

ちなみに夜枕ギリーという上記の動画を投稿した方は2018年8月にデビューしており、動画の質もかなり高いものになっているのですがチャンネル登録者数は5,700人、動画の再生回数を見ても平均して1,000~2,000前後と残念な数値になっています。

この方のように動画の質、キャラクターの質、話しの上手さ、それらを冷静に調査・考察できる方であっても一般人のVTuberでは注目を集めるのは非常に困難だということがわかります。

VTubeとして成功するためには『量産型VTube』をやめることも視野に

VTuberとしてデビューするにあたって収益化を目指すためチャンネル登録者数を獲得し、再生数を伸ばすには何をするべきなのでしょうか。残念ながら私自身がVTuberになったことが無く適切な判断はできません。

ただ『今から10年以上前にGoogleAdSenseという広告を掲載を認めらたという当時、東大や京大に合格するほど難しとされた関門を通り抜けた』『かつて開設したサイトが、Yahoo!Japanの審査の上、非常に難しいカテゴリー登録が認められた』ものの『未だに底辺運営者の私』という謎のマウントを取り経験と反省から助言をすると、あくまで収益を目的とする個人系VTubeであれば企業系VTuberみたいに誰でもできるような歌やゲーム実況、卑猥な話・卑猥なアバター、汚い言葉など藤四郎レベルの認識で広告を剥がされる剥がされないカミソリの上を歩くような配信ではなく、彼女らが行っていないもっと広く新しい分野を切り開き活動するのがよいと思われます。

個人的にオススメでかつ投稿・配信しやすい内容としては、あなた自身が興味があり他の人よりもある度知識がある分野、例えば車や機械、生物、植物、食べ物、ゲーム、また病気などを詳しく紹介するなど専門を生かした無難な動画を公開するというものです。そこにVTuberというキャラクターをわざわざ被せる必要があるのか、顔出しをする必要があるのかは考えどころですが、単に企業系VTuberをマネしたり人気の個人系と競合するような内容での活動は難しいのではないかと思います。

ブログでもYoutubeでも特定のテーマに絞った専門性の高い内容は根強い支持があります。この傾向は今後も継続するでしょう。夜枕ギリーという方に関してもVTuber界隈を調べた専門性の高い内容の方が本来のVTuber活動(大喜利)の配信よりも伸びていることからも明白です。

それでもVTuberとして活動したいのであれば、収益や人気を目的とするのではなく『趣味』で歌を聞いてもらったり、絵を見てもらい純粋に喜びを感じるだけにしたほうがよいと思われます。夜になるとライブ放送で聞いている人が4人しかいないようなVTuberさんでもとても幸せそうに歌っています。
そうではなく、「私はVTuberとして閲覧者を集め収益を第一に考えている」とおっしゃるのであれば、オーディションを受けてプロとして活動することも視野に入れることをオススメします。これはアタナ自身のVTuberとしてのセンスを客観的に審査してもらう上でも有効です。
当然、これらのオーディションにはあなたの学歴や職業歴ではなくなどではなくYoutubeでの活動等が第一に評価される可能性もあるため顔出しはしなくても「このような動画を作れます」「このような企画ができます」「配信に知識があります」というアピールするためにも一連の動画制作はVTuberとして活動するには第一歩として求められる可能性があります。


長々と文章を書いてしまいましたが、たったこれだけの文章でも既に3時間が経過しています。仮にこの文章がYoutubeに投稿する動画の台本とした場合、次に動画を作るためVTuberとして録画・収録し、合わせて必要な画像や素材を集め、資料を集め、サムネイルを作りたった1つの動画として仕上げるにはどれだけ手間と時間がかかるのでしょうか。少なくとも投稿するまでには慣れた状態でも6時間から8時間はかかる可能性があります。
みなさんが思われている以上に動画制作は下準備と課程が大変で編集だけでもソフトの扱い方に慣れるまで多くの手間と時間が掛かっています。しかし時間をかけて作った動画や配信が誰も見てくれなかったり、誰も評価されずチャンネル登録もしてくれない状態が1ヶ月、2ヶ月、そして3ヶ月と続くとポッキリと心が折れます。これがVTuber以外でも動画投稿者が配信をやめてしまう大きな理由です。
しかし、個人の趣味を記載するブログや身近なところでは家庭菜園など明らかに手間と時間をかける趣味と同じ用に誰からも評価されなくても趣味の範囲であれば多くの人が継続できると思います。

いずれにしてもあきらめずライブ配信をしたり動画を作ることは知識や経験という点でも必ず何かの力になります。努力したにも関わらず反応が無いのであれば、まだあなたの潜在能力に誰も気づいていないか、あなたが作った動画やジャンルに問題があるのか、自身の発信力不足や根本的な何かに原因があると考えられます。

最後にもし目に入った個人系VTuberがいましたらチャンネル登録や一言「応援しています」「上手ですね」とコメントを入れば喜ばれ次への励みになると思います。
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