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新型コロナウイルスに関して現在どのくらいの人が感染しているのか、それを有効的に調べる手段として最近良く耳にする抗体検査。これに関して米ニューヨーク州でランダム検査を実施した結果として市民の実に約14%が既に感染していたという衝撃的なデータが発表されています。

国内外の複数メディアによると、現地時間23日ニューヨーク州のクオモ知事は記者会見で州内の各地で行った新型コロナウイルスの抗体検査の結果として13.9%の人から陽性反応が出たという調査結果を発表しました。

NY州の抗体検査で約14%が陽性 推定270万人が感染か - 産経ニュース

抗体検査とは私達人間がそのウイルスに感染した場合、人体の免疫系が病原体に対し抗体を作り出します。この抗体は一定期間人体に残り続けます。したがって新型コロナウイルスに感染した場合、感染した人には特定の抗体が既に存在しているということになり、抗体検査を行うことでその人が過去にウイルスに感染していたのか否か調べることができます。
この抗体検査はPCR検査よりも簡単に行なえ血液を一滴ほど採取することで調べることができる特徴があります。

ニューヨーク州で行われた抗体検査は記事によると約3000人を対象に無作為に調査した(ただし外出していた人)もので、うち13.9%が陽性でした。つまり過去に新型コロナウイルスに感染していたことを示していた人が3000人のうち13.9%いたということです。具体的に見ていくと、居住地ではニューヨーク市内では更に高く約21.2%つまり5人に1人が既に感染していたことがわかったとしています。また3000人のうちヒスパニック系の住民は20%を超えており、白人は9%と約2倍の差があったとしています。

ニューヨーク州の人口から仮に13.9%の人が感染していたと見るとこの州だけで既に270万人が感染していると推定されることになり、PCR検査で明らかになっている感染者の実に10倍という桁違いの感染者がでていたことになります。


今回の結果については専門家は抗体を持っている人が高すぎるなどと既に懐疑的な意見がでているとしており、当局としては調査数を多くし更にデータを集めるとしています。ちなみにどのメーカーの抗体検査キットが使われたのかは記載されておらず、国内外で感度が異なる検査キットを用いることでその結果が変わってしまうというのは記載しておく必要があると考えられます。