「持って行ってもいいらしいぞ」と噂が広がった湖北省荊門市。実は菊花展が開催されていたのですが、主催者が“持っていかれては困ると”片付けを始めたところ来場者が勘違いし略奪を始めるという出来事があったそうです。
湖北省荊門市で20日まで開催された菊花展に群集が殺到し、菊の鉢植30万鉢を略奪されるという大騒動があったようです。主催者によると、閉幕の2日前から「持っていかれてはどうしても困る」と判断し、鉢植えの一部を移動し始めたといいます。しかし、この様子をみた来場者が鉢植えを持ち去り始めました。
「持って行っていいらしいぞ」という噂は市内に広まり、間も無く自動車やオートバイなどに乗った市民が会場に殺到。人々は最初、自分がほしい鉢植えを選んでいたが、しばらくすると手当たり次第に奪い合いはじめたといいます。この時花を持ち去ろうとした市民の一人は「だれも止めないからね。持って行っていいんだろう」など話していたそうです。
19日午後までに会場からは約30万鉢が持ち去られたようで、人々が去った会場は押し倒されて踏みにじられた黄色い菊の花が無数に残り、足の踏み場もない状態になっていたといいます。また、植木鉢が横倒しになり土が散乱。その土をビニール袋に入れて持ち去るという徹底ぶりだったとのことです。
主催者側によると貴重な菊は事前に移動し警備員を配置したことで無事だったといいます。しかし、その他の鉢植えは群集が持ち去るにまかせたといいます。理由は「(すべての花を守るには)人手が足りない。その上、群集との衝突が心配で強く制止することはできなかった」としています。
ちなみに中国では、展示会などが行われると会期終了間際になるとに来場者が「略奪」を始める姿が目撃されるといいます。
参照:サーチナ