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宇宙空間に作られた巨大居住空間。「未来の生活はこうなる!」的な本には必ず掲載されていたスペースコロニーなんですが、最近はほとんど目にすることはありませんよね。今回は時間を戻し1970年代にまとめられたスペースコロニーについて写真で紹介します。

1万人から1000万人規模の人が宇宙空間で生活することが出るスペースコロニー。構想されたスペースコロニーのそのほとんどが生活、商業、工業、農業が内部で完結しているという巨大な空間になっています。

そもそもスペースコロニーは1969年に当時アメリカのプリンストン大学教授であったジェラルド・オニールらによって提唱されました。その後、1974年にニューヨーク・タイムズ誌に掲載されたことから広く一般に知られるようになったという経緯があります。翌年には「1975 NASA Summer Study(1975年NASA夏季研究)」が立ち上がり、この成果は「Space settlements: A design study(宇宙植民:設計研究)」としてまとめられたといいます。

この研究にはどのようなスペースコロニーが登場していたのか。今回は3つのタイプのスペースコロニーについて紹介します。 

スタンフォード・トーラス型

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コロニー内部
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「円環型コロニー」とも呼ばれるタイプ。全体の見た目は『自転車のタイヤ』のようになっており、人はリング内部の側面で生活をします。リングは1rpmで回転しており地球と同じ重力が発生しています。スポークで繋がれた中央エリア(ハブ)は無重力になっており、外からの出入りや物資の搬入など宇宙船のドッキングなどに使用されます。

ベルナール球型

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球体の内部
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プリンストン大学の物理学者Gerard O'Neill氏が提案したデザイン。スタンフォード・トーラス型に比べると直径は小さく球体状になっており、コロニー外部に設置された鏡を反射し居住する内部を照らすという構造になっています。球体を採用した理由は気圧を封じ込めるのに最適な特質と、放射能を遮蔽するために最適な質量効率を備えるためだそうです。

シリンダー型

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シリンダー内部
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1974年にジェラルド・オニールにより提案されたデザイン。シリンダーは直径6km、長さ30kmで1000万人の人口を想定しています。0.55rpmで回転(1分50秒で1回転)し、地球と同等の重力を発生しています。円筒内部は軸方向に6つの区画に分かれており、交互に陸と窓の区画になっています。窓の外側には太陽光を反射する可動式の鏡が設置され、昼夜や季節の変化を作り出すことが可能とされていました。


これらスペースコロニーが構想された当時、NASAの長官だったJames Fletcher氏は「この取り組みに参加した人々は、人類と経済に与える影響、さらには技術的な実現の可能性を評価するために、私たちの想像力を刺激し、知力を伸ばすようなビジョンを示してくれた」と述べています。

参照元:CNET Japan