7391

メキシコ国立自治大学は都市部に生息するスズメとアトリの巣を観察したとろ、多い巣で数十本のタバコの吸殻が見つかったといいます。間違って巣に持ってきてしまったのか?実は意外な理由がありました。

最近、個体数が減ってきていると耳にするスズメ。古来から身近な鳥として親しまれているんですが、現代の都市部に生息するスズメの巣からはタバコの吸殻が多数見つかっているそうです。

この研究を行ったのはメキシコ国立自治大学、コンスタンチノ・マシアス・ガルシア氏率いる研究チーム。メキシコの首都メキシコ市に生息するスズメとアトリの巣を計57個を観察したところ、スズメの巣の中からは0~38本(平均8本)の吸殻が見つかり、アトリの巣には0~48本(平均10本)の吸い殻が組み込まれていたことが分かりました。

何故鳥はタバコの吸殻を好んで集めていたのでしょうか。実はひな鳥のベッドにしていたばかりでなく、巣に害虫が付くのを防ぐのに活用していたといいます。今回の研究では巣の中の吸い殻の量が増えるほど害虫の数が減少することを突き止めたといいます。
これまでも都市部以外の地域では一部の鳥が、芳香植物を巣に使っていることが知られており、芳香植物は抗寄生虫効果があり、ひな鳥の免疫系を刺激するという研究結果があるといいます。

タバコのポイ捨ては都市の迷惑行為として、むしろ路上で吸うことも禁止されている地域があります。しかし、害虫からヒナを守りたいスズメにしていはちょっと困った話なのかもしれません。

参考:AFPBBNews