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甘い味のするジュースについて日本の大学が行った調査によると、女性は清涼飲料水を飲んだ時の脳梗塞になる割合が高くなることが分かりました。

大阪大学の公衆衛生学、磯博康教授は約18年間、国内に住む4万人を被験者に追跡調査を行ったところ、清涼飲料水を飲む回数が多い女性ほど脳梗塞になる例が多いことが分かりました。

分析に用いたのは、岩手、秋田、東京、長野、沖縄の5都県で1990年に40~59歳だった男女計3万9786人を対象に、生活習慣を調べた国立がん研究センターのデータです。こここから2008年まで追跡調査を行いコーラや果汁飲料など糖分を加えた清涼飲料水(果汁100%ジュースは除く)と循環器病の発症との関連を調べました。

18年間で脳梗塞になったのは1047人で、清涼飲料水を飲む回数で「ほとんど飲まない」から「ほぼ毎日飲む」まで4グループに分けたところ、飲む回数の多い女性ほど脳梗塞になる例が増えていたことが分かりました。その中でも「ほぼ毎日飲む」人の発症率は「ほとんど飲まない」人の1.83倍になっていたとのことです。
ちなみに男性の発症率は変わらず、この男女差について詳しい理由は不明としています。

清涼飲料水とガン

これとは別に、2010年2月にミネソタ大学のマーク・ペレイラ博士はシンガポールに住む60,524人の男女の14年間の推移を調べた結果、1週間につきコップ2杯以上の清涼飲料水を飲んだ人は、飲まなかった人に比べて87%もすい臓ガンになるリスクが増加していることが分かったとしています。

理由は不明なものの、清涼飲料水の飲み過ぎによる糖分の過剰摂取がインシュリンを増加させ、そしてすい臓ガンを発生させているとしています。
ただし、果物のジュース(果汁100%)はこれに当てはまらず、リスクの増加はみられなかったとのことです。

参考:YOMIURI ONLINEデジタルマガジン