2012年12月27日午後1時ごろ、中国・甘粛省蘭州市の柳忠高速道路で30トンのミカンを積んだトラックが単独事故を起こし、道路下の農地にミカンを撒き散らすという出来事がありました。奇跡的に運転手は無事だったのですが、その後現れた住民らにミカンを略奪されるといういつもの展開だったそうです。

運転手の話によると住民らは三輪車に乗りネット袋を片手に現場に駆けつけ盗んでいったといいます。またこの事故で運転手側に10万元(約137万円)の被害を被ったとのことです。

事故と略奪

中国では荷物を積んだトラックが事故を起こし、積荷が略奪されるということが多発しています。2012年9月には 甘粛省蘭州市の高速道路でブドウを積んでいた大型トラックが横転。積み荷の3300箱のブドウが散乱するという事故がありました。

事故を聞きつけた周辺の住民は、車やバイク、自転車で事故現場に現れ事故処理を手伝うかと思いきや次々とブドウを勝手に持ち去って行きました。 現場にいた警察官によると、初めは3、40人ほどだったがその後も住民は増え続け、警察官や運転手の制止も聞かず略奪を行なっていたといいます。なかには道路脇でブドウを食べ始める者もいたほどだと述べています。

運転手によると住民に略奪されなかったブドウも売り物にならないそうで、被害額は少なくとも30万元（約370万円）になるとしています。運転手は窃盗されるブドウの横で「破産だ」と涙ながらに嘆いていたといいます。

参考：新華社、Record China