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民間宇宙飛行サービスを予定していることで最も有名なのはヴァージン・ギャラクティック社です。ここでは『スペースシップ2』という完全再使用型のジェット推進型宇宙船を使い宇宙を目指します。

ヴァージン・ギャラクティック社が行おうとしている宇宙ビジネスは母船と宇宙船の2機による弾道宇宙旅行です。ヴァージン・ギャラクティック社はイギリスのヴァージン・グループ会長、リチャード・ブランソンが設立した企業で本社はアメリカ、ニューメキシコ州にあります。

実際に宇宙に行くスペースシップツーとその母船となるホワイトナイトツーは、アメリカのスケールド・コンポジッツより技術提供を受け開発を行なっているもので、価格は一人あたり20万ドル(約1,800万円)で予約を受け付けています。2011年11月現在、既に400人以上が代金を支払い済みで、最初の宇宙旅行者100人はファウンダーと呼ばれており、ここには日本人3名が入っています。ヴァージン・ギャラクティック社の計画では年間500人の宇宙旅行者を宇宙に送ることしています。

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写真:ホワイトナイトツーとスペースシップツー(中央)

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写真:テスト飛行に向け燃料タンクを搭載するスペースシップツー

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宇宙旅行の飛行プラン

宇宙船の打ち上げは、宇宙船スペースシップツーとその母船ホワイトナイトツーからなる二段階の有人弾道飛行発射システムを採用しています。具体的には宇宙船を母船に搭載する形で高度15.2kmの位置まで輸送。宇宙船を切り離し、宇宙船に搭載されたハイブリッドロケットを点火し高度110km前後まで打ち上げます。宇宙船、スペースシップツーは8人(乗客6名)乗りで4分~6分間の無重力状態を楽しんだ後、機体はフェザーフライト(上の画像では④の時)という翼を上向きに上げ減速しながら宇宙基地に帰還します。

フェザーフライトのテスト飛行


ヴァージングループの挑戦 宇宙旅行の解説(日本語字幕)


最初の民間人を乗せた宇宙飛行は2013年を予定しており、サービスを提供するため宇宙機を5機編成で運用する予定です。ヴァージン・ギャラクティックは既に宇宙港ニューメキシコ州に「スペースポート・アメリカ」を建設済みで、スウェーデンの北部にも「スペースポート・スウェーデン」を建設しています。

また、旅行会社クラブツーリズムは民間宇宙旅行についてヴァージン ギャラクティック社と提携しています。日本人用の貸し切りフライトプランも設定しており、こちらは現在旅行者を募集中とのことです。