チェルノブイリ 屋根 崩落

現在、石棺の老朽化が懸念されてるチェルノブイリ原発第4号機で、隣接する機械室の一部が雪の重みで崩落したととのことです。

AFP通信によると今月12日、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所4号機で機械室の屋根と壁の一部が崩落したとウクライナの非常事態当局が13日に発表しました。この崩落で負傷者はおらず、空間放射線量に変化はないとしています。

崩落があったのは原発事故後建設されたもので、メルトダウンが起きた4号炉を覆う「石棺」と呼ばれるコンクリート製の建造物の近くにあります。この建物自体は石棺で覆われてはおらず、また石棺の一部でもないとしています。

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崩落が発生したエリア(ピンク)

チェルノブイリ原発は今回の事故についてウェブサイトで、「4号機のタービンホールの壁と屋根の部分的な破損」が起きたが、 壊れた箇所は4号機を覆う構造物の重要な部分ではなく、「原発の作業区域と立ち入り禁止区域の放射線量に変化は何もない。けが人もいない」と説明しています。

また非常事態当局によるとこの崩落したのは約600平方メートルの範囲とし、原因について「現在のところは屋根に大量に積もった雪が崩落の原因とみられる」と説明しているんですが、現場で撮影された写真には崩落するほど大量の雪は確認できませんでした。

以下は大量の雪で崩落した機械室の写真

チェルノブイリ原発 崩壊

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チェルノブイリ原発 崩壊

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原発を覆う新シェルター

現在、チェルノブリ原発4号機の真横で建設されているのはNew Safe Confinement(NSC)と呼ばれる新安全閉じ込め設備(シェルター)です。NSCは史上最大級の可動式アーチ構造のシェルターで、4号炉を覆っている石棺を包む構造になっています。

参考:チェルノブリ原発を覆う巨大シェルター建設中

シェルターの耐久年数は100年を想定されており、ウクライナ政府によると、原子炉はそれまでに解体され危険はなくなっているはずだとしています。長さ約190メートル、幅200メートルのシェルターの建設推定コストは7億6800万ドルになるといわれています。

NSC

NSC

NSC

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参考:AFPBBNews