ジャン・バール

現在、戦艦に属する軍艦を保有している国は存在していません。戦艦が歴史上最後に竣工したのは世界大戦後の1949年フランス海軍です。今回はそんな最後の戦艦「ジャン・バール」を紹介していきます。

車や航空機でも種類があるように、軍艦でも「駆逐艦」「巡洋艦」「空母」といった艦種があります。その中でも大火力を持つ主力艦「戦艦」というものが、19世紀後半から20世紀前半まで列強各国が建造していました。

見出しにも書いたように現在、戦艦を保有している国はなく、世界大戦が終わった後は時代な流れとともにスクラップされ、一部は記念艦として存在している程度です。

そんな戦艦が竣工された最も遅いもの、つまり最後に作られた戦艦といのは一体何でどこの国だったのかというと、フランスが1949年に竣工した「ジャン・バール」というものです。

ジャン・バール

ジャン・バールが起工したのは第2次世界大戦前の1936年12月です。設計では排水量(満載時で)48,950トン、全長248m、45口径38cm4連装砲を2基搭載するというものでした。 本艦は第二次世界大戦勃発後1940年3月6日に進水。ドイツによる鹵獲を回避するため未完成のまま同年カサブランカへ向けて出港します。1942年11月8日にはアメリカ海軍とフランス海軍の戦闘『カサブランカ沖海戦』が行われ、米空母艦載機による爆撃、戦艦による40.6cm砲の砲撃を受け浸水、その後着底しました。

ジャン・バールは第二次世界大戦中には修理されることはなく、着底状態で放置されていたんですが1945年8月に浮揚されフランスに回航します。その翌年46年に工事が再開され1949年にリシュリュー級戦艦の2番艦として竣工しました。

その後、1949年に公試が終了し1950年には地中海艦隊に配備。1956年に勃発した第二次中東戦争においては、エジプトに対する作戦行動を行なっています。1957年からは予備艦となり砲術練習艦任務に就き、1961年に除籍。1969年にスクラップとして売却され70年には解体処分されました。



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ジャン・バール

ジャン・バール

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ジャン・バール 主砲

ジャン・バール 主砲