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中国の企業で会長をしている人物が環境保護局の局長に対し「川で20分以上泳ぐことができたら20万元(約300万円)を払ってもいい」とする挑戦状を突きつけ話題になっています。

中国浙江省杭州市の企業の会長である金曾敏氏は2月16日、自身のブログで同省瑞安市の環境保護局局長に対し挑戦状を突きつけました。それは、「瑞安市内を流れる汚染された川で20分以上泳ぐことができたら、20万元(約300万円)を支払ってもいい」というものです。

「今ではこの川に近づいただけで強烈な臭気に襲われる。近くのゴム靴工場から出る廃液がこの川に流れ込み、大量のプラスチックごみも投棄されている」と金氏。春節(旧正月)に瑞安市に帰郷した際、昔はよく泳ぎ遊んでいたという川が酷く汚染されていたことに心を痛めたそうです。

そんな川の両岸には現在、住宅区と家族経営のゴム加工工場や靴工場が混在。以前、ゴム靴工場の経営者に金社長が直接聞いたところ家庭排水と一緒に工場の廃水や未処理のゴムが川へ垂れ流しているといいます。

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一方、この挑戦状を突きつけられた環境保護局の局長「環境保護局は工業ゴミの処理に対して責任を負うが、この川の汚染物は生活ゴミに属するため、法律上、職責はない」と回答。根本的な問題の解決には近隣住民の協力が不可欠だとした上で、ごみ回収場や汚水処理場の建設し、その3年以内に汚水処理システムを整備する予定だと伝えたといいます。

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金氏によれば、この川が流れる金光村は人口1000人程度の小さな農村だといいます。しかし、昨年1年間で汚染によるガンが原因で亡くなったと考えられる村民は17人に上っているとのことです。 

参考:Record China