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以前、水質汚染、意識が変わらない中国という記事内で中国では地下水も汚染されていると紹介しました。実は、最近になって高圧ポンプを使用し、地下水に工業排水を強制的に排水していたことが明らかになったそうです。

このことが明らかになったのは中国、山東省です。ここにある複数の製紙工場や化学工場が製品を作る際に発生する工業排水を地下水に強制排水していることが分かったといいます。

実はこのような地下水汚染は最近の出来事ではなく、2010年5月には一部の企業が同様に高圧ポンプを使用し、排出基準に関する当局の検査を回避しているとメディアが伝えています。また11年8月に雲南省で土壌汚染から地下水汚染が発生し癌を発症する住民が急増。12年1月には広西チワン族自治区で高濃度のカドミウムを含んだ廃水を地下鍾乳洞に違法に廃棄していた企業が明らかになっています。

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写真:河北省の農村でとられた地下水

山東省で明らかになった企業による地下水汚染の実態について、これを報じたのは実は個人で、中国版ツイッターこと微博から行われました。最近、中国ではブログや微博を通じ暴露することが多くあり、これは多数の人の目につきやすく、インターネット上で話題になればメディアでも取り上げられることが多いという理由があるそうです。

中国の地下水汚染

また、中国の一人当たりの水資源は世界平均の4分の1程度で、水資源に乏しい中国では669の都市のうち400あまりの都市が、そのうち32の大都市の30都市が水不足に陥っています。
中国当局が行った118の都市を対象に行っている地下水のモニタリングデータによると、このうち約64%の都市で『地下水が深刻に汚染』、約33%の都市が『軽度の汚染』に達し、『汚染のない』都市はわずか3%に過ぎませんでした。

ちなみに中国では過去に地下水から火がつく油ビールのようなものがでてきたことがあります。

参考:Record China