7959

相次ぐ不具合に開発費が問題視されているF-35に、最近見つかった不具合の改良に1630億円がかかると米政府監査院が発表しているそうです。

ロイター通信によると、F-35の試験飛行で見つかった問題を修復するため、17億ドル(約1630億円)が必要になる見通しを示したと報道しました。

これは米政府監査院(GAO)が新たにまとめた報告書によるもの。GAOは報告書には「(F-35の開発は)全般的に良い方向に向かっている」とするものの、またも発生した不具合と開発費の高騰については「主要な懸念」としているそうです。

Production of the Second Netherlands F-35

現在開発中のF-35は先月、通常点検で「高い気温の中で長時間飛行を続けたことが原因」とするエンジンタービンの亀裂が1機から見つかり、全ての試験飛行を停止しました。その後、米国防総省は今月1日に他の機体では亀裂が見つからなかったことから、「エンジンの設計に問題はない」とし試験飛行の再開を発表しています。

Three F-35As in flight

F-35はこれまでも金属疲労試験の結果、機体に多数の亀裂が見つかる不具合や、水平尾翼に不具合が見つかり性能を下方修正、また操縦席から煙があがる不具合など立て続けに発生しています。
これら不具合により当初想定されていた納期は遅れ、計画に参加していたカナダ政府は1機あたりの購入、維持価格が160億ドル(約1兆6630億円)から、3倍近い450億ドルに跳ね上がったことを理由に導入計画を停止しています。

参考: MSN産経ニュース