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最近アメリカでシェールガスという天然ガスが注目されていますよね。そんなことも影響しているのかアメリカではディーゼル機関車から天然ガス機関車へ移行が検討されているとのことです。

世界で最も燃料を消費する企業と知られる米国最大の鉄道事業者、バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道(BNSF)はディーゼル機関車(軽油)から天然ガス機関車へ移行することが可能かどうか検証するために、この秋にも天然ガス機関車の試験運転を開始するとウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。

BNSFは現在、6900両のディーゼル機関車を保有しており、これは米海軍に次いで2位の規模。しかし、BNSFは全機関車両を従来型のディーゼル機関車よりも50%も価格が高い天然ガス機関車に切り替えるのは「容易ではない」とも述べています。

今回の計画についてマット・ローズ最高経営責任者は「画期的な出来事になるだろう」とし、試験用ガス機関車が信頼できるものであることが分かれば、早急に「現行のディーゼル機関車を改造する」方針を示しています。

BNSF社の貨物列車(ディーゼル機関車)


しかし、天然ガスへのシフトにはさまざまな障害が存在し、燃料タンクの安全性について連邦規制当局の認可を受けることが必要なほか、ガス用の燃料貯蔵庫や、ガスを運搬する特別貨車、さらには貯蔵庫の作業員への訓練も必要になります。

アルゴンヌ国立研究所のエンジン・排出研究部長のラジ・セカル氏は、「最も重要なインセンティブは低価格な燃料である」とし、ガス機関車は早ければ5年後にも鉄道で広く利用されるようになる可能性が十分にあると予想しています。

参考:Wsj.com 、Digibo