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SETI@homeというと家庭向けのパソコンでデータを処理し地球外知的生命体を探すというプロジェクトです。最近このプログラムを作った人が、スマートフォンやタブレット端末でも解析ができるように現在プログラムを作成しているとのことです。

SETI@homeというと、インターネットの普及する過程で話題なっていましたが、現在も続いており、2009年11月14日の時点で、234カ国278,832台の家庭向けパソコンが実際に処理を行なっています。冒頭にも書いたようにSETI@homeは電波によるSETI(地球外知性の探索)で、ここで配られているソフトは世界最大の電波望遠鏡アレシボ天文台のアンテナで観測した膨大なデータを細かく割り振り、一般家庭向けのパソコンまでインターネットを使い送り、処理結果を返してもらうというものです。

しかし、このプロジェクトに参加している人が年々減っており、全盛期だった1990年代後半の4割にまでになっているとしています。

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写真:アレシボ天文台

そこでこのソフトウェアを開発したカリフォルニア大学バークレー校のデヴィット・アンダーソン教授らが目をつけたのが、最近一般的に使われるようになったスマートフォンやタブレット端末の処理装置です。

この6か月、アンダーソン氏の開発チームはスマートフォンやタブレットでも稼働するBOINCソフトウェア(解析用のソフト)の開発を進めています。開発チームによると、プロトタイプ版を利用したユーザーの要望を取り入れ、端末の温度が高くなり過ぎたときに自動的に接続を切るプログラムも開発。また、専用のグラフィカルユーザーインターフェイスも整えたといいます。データ処理は端末が充電されている時で、さらにWi-Fiに接続されている時にだけ行われるようプログラムされているといいます。
SETI@homeによると、今現在このプロジェクトで異星人が出したという信号は検出されたことは無いとしているものの、2004年9月1日観測された候補とされている信号(信号強度の突出について説明がつかないもの)はあり、さらなる分析が行われているといいます。
このプロジェクトと結果について天文学者 Seth Shostak は2004年、ドレイクの方程式に基づくと2020年から2025年までの間に決定的な証拠となる信号が見つかり、異星人の存在が証明されると述べています。

参考:WIRED.jp