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激しく核融合反応を起こし大爆発する超新星爆発。今回は超新星爆発が引き起こす周辺天体への影響と地上から観測された過去の記述等を紹介していきます。

超新星爆発の種類 
超新星爆発にも実は種類があり、大きく分けてI型とII型の2つに分類されています。I型は白色矮星と赤色巨星の連星から発生し、赤色巨星表面のガスが白色矮星に吸い込まれ、一定の質量になった時に爆発を起こします。II型、一般的に言われる恒星の死で発生する爆発で、太陽の8倍以上の恒星が内部のエネルギを使い果たした時に爆発を起こします。

超新星爆発と周辺への影響
これまでの研究・観測で超新星爆発が発生すると、強烈なガンマ線が発生することが明らかになっています。その威力は“桁違い”どころではなく、超新星爆発を起こした恒星から半径5光年以内の惑星に住む生命体は絶滅。25光年以内の惑星に住む生命体は半数が死に、50光年以内の惑星に住む生命体は壊滅的な打撃を受けるとされています。

超新星爆発1回分(数秒から数十秒の爆発)のエネルギーに相当する単位は「フォエ」と呼ばれており1フォエは1044ジュールです。比較として太陽が約122億年かけて放出するエネルギーが1.4フォエ(1.4×1044 ジュール)であることを考えるといかに強力なエネルギーの放出が行われるのか想像できます。

ベテルギウスの超新星爆発
地球周辺で近いうちにII型超新星爆発を起こすと予測されている恒星は約600光年離れたアンタレスと、約640光年の距離にあるベテルギウスです。特にベテルギウスは「すでに爆発している可能性がある」などとといわれるほど不安定な状態が地球から観測されています。

SN 1054
写真:SN 1054

仮にベテルギウスが超新星爆発した場合、地球からはどのように見えるのでしょうか。1054年7月4日に観測され最も視等級が明るくなったという超新星爆発は地球の距離はおよそ7000光年。一方、ベテルギウスは640光年程度であるため観測される明るさは1054年の100倍前後といわれており、-11等級を越える明るさとなるとも言われています。

実際のところ地球からどのように見えるのかは諸説あり「夜がなくなる」というものや「太陽が2つ見えるようになる」とするものも存在します。

超新星爆発の歴史
「その明るさは月の半分程度で、地面にあるものが見えるほど明るく輝いていた。黄色い色で強く光り輝くこの星を、国に繁栄をもたらす吉兆星であると皇帝に説明した。」これは西暦1006年、おおかみ座のSN 1006が超新星爆発を起こした時、人類が残した歴史書(中国)に残る記述です。
この記述は後の研究で西暦1006年4月30日から5月1日にかけて地球で観測された超新星爆発だということが分かりました。

広い宇宙では超新星爆発が頻繁に発生していると思いきや、地球から肉眼で観測され歴史書などに記述がある超新星爆発は僅か8回。最近は観測技術の向上により数億光年先の超新星爆発を捉えることができますが、銀河系の中だけでは100年から200年に1度の割合で超新星爆発が発生していると言われています。
SN 185
写真:SN 185

後漢書天文志、中平二年十月癸亥(AD185年12月7日)

「客星(一時的に現れる星)が南門(ケンタウルス座の一部)の中に現れた。 筵を半分にしたくらい大きく(意味不明)、様々な色が非常に明るく輝き(ここも原文難解)、 翌々年6月に見えなくなった。 この客星出現を占ったところ、兵乱があると出た。 中平六年になると、袁紹が宦官を皆殺しにし、呉匡が車騎将軍何苗を殺した。 死者は数千人であった。」

参考:中平二年の客星
いずれの記録も地球から3,300光年から26,000光年離れた位置で超新星爆発が発生しており、ベテルギウスのような1000光年未満で発生したものはありません。
現代人はまもなく発生するかもしれないベテルギウスの超新星爆発にどのような記録を残すのでしょうか。



参考:Wikipedia
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