
太陽系最大の惑星、木星に存在するという水について、今から19年程前に発生したある出来事が起源だということが分かりました。
木星の大気圏に存在しているという水。この水の起源についてELaboratoire d'Astrophysique de Bordeauxの研究者らはESA(欧州宇宙機関)のハーシェル宇宙望遠鏡を使った観測により1994年7月に木星に衝突したシューメーカー・レヴィ第9彗星が起源であることを突き止めました。
1997年、ESAの赤外線望遠鏡のISOは木星の大気圏上層部で水蒸気を検出。木星の大気圏の下層部の巨大なガス層には水が存在することが知られるようになったものの、外部からも判別可能な雲の層に存在している『凝縮した水』は、大気圏の上層部までは到達し得ないというのがこれまでの定説でした。
これについて彗星には水が多く存在していることから、木星の大気圏上層部で検出された水蒸気の起源は『シューメーカー・レヴィ第9彗星』ではないかという説があったといいます。しかし、彗星の活動や、小惑星同士の衝突などによって生じる星間塵の存在などがあり、他の起源も考えられたことから星の大気圏上層部で検出された水蒸気の起源がシューメーカー・レヴィ第9彗星かどうかは断定することはこれまでできませんでした。

画像:ハーシェル宇宙望遠鏡
月日が経過した16年後の2010年、ESAのHerschel宇宙望遠鏡を使った観測により研究チームはハーシェル宇宙望遠鏡の高い検出能力を利用することで木星の成層圏の水蒸気分布を3Dマップ化することに成功。
この3Dマップから木星の気圏上層部に存在している水は、シューメーカー・レヴィ第9彗星が衝突を起こした南半球は北半球と比べて3~4倍多く存在していることを突き止めました。また、水がもっとも多く検出されたポイントは、彗星が衝突を起こした緯度だったこともわかりました。
これらの事実から研究チームは、木星の大気圏上層部に存在する水の95%はシューメーカー・レヴィ第9彗星によって供給されたとする結論に至ったとのことです。

分裂したシューメーカー・レヴィ第9彗星

木星の衝突痕
シューメーカー・レヴィ第9彗星は1994年7月に木星に衝突した彗星です。彗星核は衝突前に20個以上に分裂し次々に木星の南半球に衝突。その規模は予想以上に大きく、衝突の瞬間のきのこ雲の発光が地上からもとらえられました。衝突痕は3ヶ月ほど残り、そのサイズは地球とほぼ同じサイズだったことが分かっています。
参考: Technobahn
1997年、ESAの赤外線望遠鏡のISOは木星の大気圏上層部で水蒸気を検出。木星の大気圏の下層部の巨大なガス層には水が存在することが知られるようになったものの、外部からも判別可能な雲の層に存在している『凝縮した水』は、大気圏の上層部までは到達し得ないというのがこれまでの定説でした。
これについて彗星には水が多く存在していることから、木星の大気圏上層部で検出された水蒸気の起源は『シューメーカー・レヴィ第9彗星』ではないかという説があったといいます。しかし、彗星の活動や、小惑星同士の衝突などによって生じる星間塵の存在などがあり、他の起源も考えられたことから星の大気圏上層部で検出された水蒸気の起源がシューメーカー・レヴィ第9彗星かどうかは断定することはこれまでできませんでした。

画像:ハーシェル宇宙望遠鏡
月日が経過した16年後の2010年、ESAのHerschel宇宙望遠鏡を使った観測により研究チームはハーシェル宇宙望遠鏡の高い検出能力を利用することで木星の成層圏の水蒸気分布を3Dマップ化することに成功。
この3Dマップから木星の気圏上層部に存在している水は、シューメーカー・レヴィ第9彗星が衝突を起こした南半球は北半球と比べて3~4倍多く存在していることを突き止めました。また、水がもっとも多く検出されたポイントは、彗星が衝突を起こした緯度だったこともわかりました。
これらの事実から研究チームは、木星の大気圏上層部に存在する水の95%はシューメーカー・レヴィ第9彗星によって供給されたとする結論に至ったとのことです。
シューメーカー・レヴィ第9彗星

分裂したシューメーカー・レヴィ第9彗星

木星の衝突痕
シューメーカー・レヴィ第9彗星は1994年7月に木星に衝突した彗星です。彗星核は衝突前に20個以上に分裂し次々に木星の南半球に衝突。その規模は予想以上に大きく、衝突の瞬間のきのこ雲の発光が地上からもとらえられました。衝突痕は3ヶ月ほど残り、そのサイズは地球とほぼ同じサイズだったことが分かっています。
参考: Technobahn
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