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海外では救急車が有料の国があることはご存知の方も多いとおもいます。中国も救急車は有料なんですが、ふっかけられた挙句の果てに置いてきぼりにされうという出来事がありました。

思わぬ出来事に巻き込まれたのは中国湖北省武漢市に住む陳さん。休暇だった今月1日、陳さんは家族と一緒に湖北省の神農架林区に旅行に出かけました。観光地をめぐり歩き旅館に泊まった陳さん。しかし夜、トイレに起きた所、明かりのないトイレ内でよろめき転倒!“くるぶしを粉砕骨折”するというあまりにひどいを傷を負ってしまったのです。

また陳さんは糖尿病を患っておりタイミングよく血圧も上がり始め絶体絶命の状態に陥ります。まもなくして、近くの診療所に担ぎ込まれた陳さん。「一刻も早く大病院で手術する必要がある!」と医師。しかし、ここから武漢市までは200kmの距離。電車もバスも止まっている夜間、頼れるのは救急車だけでした。

診療所に救急車を手配してもらったものの、当初地元まで3000元(約4万8000円)で行くことができるという話が、出発直前に5000元(約8万円)急騰!あまりにひどいふっかけに陳さん一家は警察に通報。警察の介入もあり「無料で送ります」と何故か一気に0元になりました。

救急車に乗り込む陳さんとその家族。と、その時「くそッ!ブレーキが壊れた!」と救急車の運転手。あまりにタイミングのが良すぎるものの、「別の救急車を手配する」というこで一旦車外に。話通りに別の救急車が現れるも「武漢市まで無料?私は自身の病院にまで運ぶためここに来たのですが」と全く話が違うぞ運転手!

陳さん一家は旅先の神農架林区の関係者を呼び再び交渉することになりました。結果、警察の介入もあって別の車で送ってくれることになりました。

「ようやく故郷、武漢市に帰ることができる・・・」と思った矢先、車が止まったのは長距離バスのターミナルでした。どうやら近くのバスターミナルまで送りバスで帰ってくれという話だったようです。「もういい」ということで陳さんは痛みを堪えながら武漢市まで帰ったとのことです。
ちなみに中国では無許可の偽救急車が存在しており、2011年5月に中国浙江省温州市で行われた取り締まりでは3日間で82台の偽救急車が摘発されています。温州市救急センターによると、「偽救急車」は、「救急車」の持ち主と、医師、病院事務員、警備員などが結託し、患者から搬送料として救急車に支払われる高額な利用料を、不当に分配していたとされています。

中国では各所に偽料金所を設置し通行料をとる輩がおり、これ以外にも偽パトカー、偽タクシー、夜だけ走る偽バスが確認されています。

参考:レコードチャイナ