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先日中国共産党機関紙、人民日報が「沖縄は中国のものだ」などとの主張が掲載されていたんですが、実は1964年に毛沢東の意向に沿った「沖縄は日本に返還されるべきだ」などとする電報が外交史料館に存在することが明らかになりました。

2013年5月8日、中共機関紙が歴史上結論の出ていない沖縄(の帰属)問題も再び議論が可能だ」という記事を掲載しました。また、記事には2人の中国社会科学院の専門家が登場し、彼らも帰属問題が未解決であるとし「尖閣を含む台湾とそれに属する島しょ部は中国に回帰すべき」などと主張していました。

このことについて時事通信は中国外務省が1964年、米国の施政下にあった沖縄の主権について毛沢東主席の意向に沿い、「当然日本に返還されるべきだ」という外務次官の談話を作成した上、各地の大使館などに電報で送り、外交官に指示を徹底させていたことが9日分かったと報道しています。

この電報は、中国外務省档案館(外交史料館)で外交文書として収蔵された電報の原文コピーからのもので、電報の表題は「『ソ連はあまりに他国領土を取り過ぎている』という毛主席の談話」(1964年7月28日)。 同年7月10日、毛沢東が日本社会党の国会議員と会談した際、議員が北方領土問題への毛氏の考えを質問したところ「あなたたち(日本)に返還すべきだ」と答えたというものです。また、王炳南次官の発言として「日本固有の領土は今日、米国に占領された沖縄であろうが、ソ連に占領された千島列島であろうが、日本が取り戻そうと要求するのは正しい。当然日本に返還されるべきだ」というものも含まれていました。

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王炳南(1909 - 1988年) 

毛氏は沖縄についても、1964年1月に「日本の領土」と認めており、当時行われていた沖縄返還要求運動について 「中国人民は日本人民の正義の闘争を心から支持する」と表明しています。

ちなみに同電報には「外交活動の中で、こうした領土問題を自ら話してはいけない。質問されて答える場合には、個人の見解として王次官らの談話を簡単に伝え、決して突っ込んで話してはいけない」と注意を促しているといいます。


中国では人民日報の記事が大手ポータル・新浪(Sina)が掲載されており、コメント欄は9日朝時点で、800件近い投稿で埋まっていました。内容は「これこそ正論」「琉球王国は中国の属国だったはず」「沖縄の独立を支持する」「沖縄から米国を追い出せ」といった声が主に寄せられていたものの、この記事は10日現在すでに削除されています。

参考:時事ドットコムRecord China