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インスタグラムやツイッターなど写真を投稿されている方も多いと思いますが、「他人の写真は評価され自分の写真は全く評価されない」と不思議に思われた方も多いと思います。今回は2013年に掲載された50万枚の写真から人気のある写真の法則を研究した内容を紹介していきます。

スマートフォンには当たり前のようにカメラが搭載され、その写真はオンライン上に公開できるサービスもあります。既にそのサービスを利用している方は、ほぼ同じような構図で撮影した写真でも一方は多くの人にみられて、一方は全然ダメだったということ感じたことはないでしょうか。実は人気のある写真とそうではない写真にはある法則により左右されているという研究があるそうです。

この研究はフィラデルフィアを拠点とするベンチャー企業Curalate社が写真コレクション投稿サイト「Pinterest(ピンタレスト)」から「お気に入り」や写真に寄せられた「コメント」などの数から巨大なデータベースを構築してきました。

このデータベースを元に統計学者らがサンプリングした50万枚の写真を研究した結果、人気のある写真の6つの法則を抽出することに成功したとしています。

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▲研究の結果「完璧な写真」と判定されたもの。「きゅうりとトマトとタマネギのサラダ」の写真は30万以上のリピンがあるという。

人気の法則その1―人間の顔は入れない
リピンされる量が23%増えるというのが人間の顔の有無です。リピンとはfacebookでいう「シェア」に当たるものなのですが特に小売業やメディアが投稿している写真に限り、人間の顔がない方が人気が出るとしています。

人気の法則その2―背景は控えめに
いくら綺麗写真を撮影したとしても背景次第でリピンが半分から1/4ほどに減ってしまうといいます。具体的には写真の中に人工的な背景が占める割合が40%を超えると危険だとしています。

人気の法則その3―ドミナントカラー
ドミナントカラーとは『薄いオレンジ色、普通のオレンジ色、濃いオレンジ色』など統一された配色を指すものです。このドミナントカラーが1つの場合よりも複数ある場合のほうが3倍以上の人気が出るとしています。上の写真では『ピンクと赤』『薄緑と緑』『白や灰色、銀色』のドミナントカラーが確認できます。

人気の法則その4―赤を多く
サッカーの試合でも赤いユニホームの方が有利に働くなどと聞いたことがありますが、写真でも同様に赤色やオレンジ色が中心の写真は、青が中心の写真と比べてリピンを2倍獲得しているそうです。

人気の法則その5―彩度と明度は中程度に
彩度とは『色の鮮やかさ』のことで彩度をゼロにした白黒写真よりも彩度が50%の画像では10倍のリピン数を獲得しているものの、一方で彩度100%の写真は彩度が50%の写真の1/4のリピン数になっているとしています。また、極端に暗かったり明るすぎる写真は明るさがちょうどいい写真に比べるとリピン数が1/12になっているそうです。

人気の法則その6―画像は縦を長く
これはPinterest特有の現象としているのですが、アスペクト比つまり横と縦の比が2:3から4:5の写真が最も良かったとしています。これはPinterestに投稿される時点でアスペクト比が縦長でない場合、自動的にリサイズされ見た目が悪くなることが原因としています。


以上が6つの法則になるのですが、いかがでしたでしょうか。なかなかこれら全てを盛り込むというのは難しいと考えられるのですが今回分かった法則を1つでも意識して撮影することで今まで以上の素敵な写真が撮れるのではないかと思います。

参考:WIRED.jp
この記事は2013年8月に公開した『人気の写真、6つの法則』を再編集したものです。