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アメリカが開発を進めているのは次世代支援攻撃システムです。これはPCAS(Persistent Close Air Support)と呼ばれるもので、要請から爆撃開始までの時間が1/10程度に短縮できるとしています。

紙に書かれた地図を広げ、通信兵が担いた無線機を手に取り支援攻撃を要請する。このような動作は昔の戦場を描いた映画でよく見られます。一方で現在はデジタル化が進み戦場の兵士も電子端末を装備しているという時代に入っているそうです。

アメリカの国防高等研究計画局、いわゆるDARPAが研究・開発を進めているのは地上と空、地上とはるか後方の地上を繋ぐシステムです。これはPCAS(Persistent Close Air Support)と呼ばれるもので、具体的には近くを飛行している攻撃機チームの位置、武装・ミサイルの準備状況、地上部隊の位置などを共有することで、より効率的に支援攻撃を行うことが想定されています。

PCASは航空機と共有するPCAS-Airと砲撃やミサイルを扱う地上部隊用のPCAS-Groundの2つに別れており、システムに障害が発生した場合、2つのうち1つを利用するようになっているそうです。

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PCASのCGイメージ。誘導レーザーを照射し、A-10攻撃機がSOPGM(AGM-175A)を使用し攻撃を行う

PCASの利点は飛行中の有人・無人航空機に直接な指示が可能になることで現在最大60分かかる到達時間を1/10に短縮することができるとされています。これにより地上部隊の生存確率が高まり、また敵と見方の区別がはっきりすることにより自軍への誤射も減らせるとしています。

PCASの開発については2012年12月から2013年3月にかけて、Androidタブレット500台を用いた実地テストが行われており、今後2014年にかけて8200万ドル(約82億円)をかけてレイセオン社と共同で開発を進めるとしています。

参考:DNA