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インドで学校給食を食べた児童、少なくとも22人が死亡するという事件がありました。給食を作った調理師は油に異変を感じ訴えていたものの、校長は聞く耳を持たなかったとのことです。

事件があったのは今月16日、インド東部のビハール州です。地元警察によると、州都パトナから約65マイル(約104キロメートル)離れたガンダマン村の小学校で8~12歳の児童が昼の給食後に体調を崩したといいます。学校からの通報で直ぐに救急車が駆けつけたものの、嘔吐や口から泡を拭いる状態で、中には既に失神している児童も見受けられたといいます。

P.K.シャヒ教育相によると、これまで行われた調査の結果、給食に殺虫剤に使われる有機リン化合物が含まれていることが判ったとのことです。また当時、調理師が給食に使用した油について異常を訴えていたものの、校長は「油は新しいブランドだというだけで、問題ない」と話しそのまま使ったとのことです。
学校給食の材料は同学校の校長、ミーナ・クマリ校長の夫が経営する店から調達しており、州で提供される給食の材料は同校長の自宅で保管されていたといいます。警察としてはミーナ・クマリ校長及び、この校長の夫の行方を捜索しているといいます。

学校給食を作った調理師は米、豆とポテトカレーという給食を試食した後体調を崩しており、同学校に通っていた調理師の子供は死亡が確認されました。

また政府が主導する「ミッドデイ・ミール(昼食)」という給食プログラムでは食後に体調を崩すケースが何度か発生しており、今回の事件が報道されたことを機に、地元では何百人もの人々が警察車両を破壊するなど抗議行動を展開したとのことです。

ちなみに 同地区のクマー警察本部長によると「児童は栄養状態が良くないため、殺虫剤の影響を非常に受けやすい」などと適当なことを主張しています。