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新しいものづくりの形として注目されている3Dプリンタ。NASAは特殊な3Dプリンタを使用し、ロケットエンジンを製造、燃焼試験に成功しました。

今月11日、3Dプリンタから製造した液体酸素と水素で動作するロケットエンジンインジェクタの燃焼試験に成功したと発表しました。

このロケットエンジンは金属の粉末に高出力レーザーを照射し部品を成形するというSLM (Selective Laser Melting:光造形法)が用いられました。将来的にこうした特殊な3Dプリンタを使用することで「ロケットを製造するコストは70%削減され、また納期についても1年から4ヶ月に短縮することが可能だ」とNASAは述べています。

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NASAはSLS(次世代打ち上げシステム)に使用される上段エンジンの製造にSLMが使用されいます。具体的にはSLSの第2段エンジンとして採用されているJ-2Xエンジンの複雑なパーツを製造しており、SLMを使用することで溶接など熟練した技術も必要なく、またより強く信頼性のあるパーツを製造することができるとしています。

これは最も重要な宇宙飛行士の安全性を向上させることを意味する以外も、低コスト、同じ品質、そして短い納期することができるということがSLMで製造を行うロケットエンジンの特徴になります。

参考:NASA,Digibo