火星

NASAは今月15日、火星探査車キュリオシティで撮影した火星の月にあたるフォボスとデイモスの画像を公開しました。写真はキュリオシティが撮影した火星。

今月1日にキュリオシティを使用し撮影したのは火星を公転しいてる2つの衛星です。この2つは「フォボス」と「ダイモス」という天体で、何れも火星の重力に捕獲された小惑星と考えられています。

衛星フォボスは火星表面から6,000km以内を公転している天体で太陽系内で最も主星に近い衛星と知られています。フォボス、ダイモスとも月と同じように常に同じ面を火星に向けています。フォボスは火星から見ると西から上って東へ沈み11時間後に再び上る軌道を、ダイモスは火星の静止軌道に比較的近い位置を公転しており、東から西に沈むまで2.7日かかることがわかっています。


▲キュリオシティが撮影した衛星

フォボスの大きさは最も長いところの直径が22km、ダイモスは直径12kmしかないものの、フォボスに至っては地上6,000km(月は38万km)と近い軌道を公転しているため、火星地上から最も大きく見える時で月よりも若干小さいサイズで観測することができます。

地上見たデイモス、フォボス、月の比較
Image credit: NASA/JPL-Caltech/Malin Space Science Systems/Texas A&M Univ.

こちらが地上から見える火星の衛星デイモスとフォボス、そして地球から見える月の比較です。フォボスは100年で1.8m火星に落下していることが分かっており、5000万年以内に火星面に衝突するか、もしくは破壊され火星の環となると予想されています。

参考:sorae.jp,NASA