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米国防総省によると、8月1日に打ち上げられたロシア軍の軍事衛星『コスモス 2558』がアメリカの軍事衛星となるUSA 326に対し、距離にしてわずか11mまで接近したと発表しました。コスモス2558は軍事衛星を検査、破壊できる能力があるとされています。

これは米国宇宙司令部(SPACECOM)の司令官であるジェームス・H・ディキンソン氏が報告書で述べているもので、具体的な日時は不明なのですが1日~12日のいずれかの日に、ロシアの軍事衛星コスモス 2558が意図的に異常接近してきたというもので「本当に無責任な行動」だと批判しました。

Pentagon condemns 'irresponsible' launch of Russian satellite | Space
https://www.space.com/russia-inspector-satellite-kosmos-2558-irresponsible-behavior

▼双衛星の軌道
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これは衛星同士がニアミスを起こしたというものではなく、コスモス 2558がアメリカの軍事衛星USA 326と同じ軌道に投入し、意図的に接近し衛星に対して偵察行為を行ったというものになります。コスモス 2558がどのような装備を搭載しているのかは明らかになっていません。
ただ距離11mとなると例えるならば市販のカメラと望遠レンズを使うだけでも野鳥の羽毛の繊維、人で言えば髪の毛一本がくっきりと線になって解像するほどの距離であり、何らかの偵察行為が行われたことは間違いないと考えられます。

当然ロシアがアメリカの軍事衛星を追跡したケースはこれだけではなく、2020年にもコスモス2542がアメリカのUSA245を追跡していたことが明らかになっています。

他国の軍事衛星を破壊、または調査するというのは今に始まったことではなく昔から研究されており、実際に迎撃試験も行われたこともあります。ちなみにこの手の軍事衛星には一般的に爆発物(自爆装置)が搭載されており、旧ソ連時代の人工衛星にも当然その時代のアメリカの軍事衛星にも搭載されていました。