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敵の潜水艦を仕留める魚雷。これを運用できるのは一般的に潜水艦、艦艇、そして航空機なのですが、その航空機はこれまで比較的低空低速で落下させる必要がありました。一方今回ボーイングが開発したのは巡航高度から落下させ運用できる魚雷キットです。

哨戒機として特に海洋国家である日本をはじめアメリカで広く運用されているのはこの種の機体で、主な任務は洋上の偵察から潜水艦を見つけ出し撃破するという任務です。搭載されているのは海中に展開す9るソノブイといった探知機以外も機体には様々なセンサー搭載しており、水中に潜む潜水艦を見つけ出し攻撃するという、非常に重要な任務を担っています。

Boeing receives HAAWC full rate-production contract from U.S. Navy - Naval News

一方で詳しく分からないものの、運用する魚雷に関してはこれまで低空で落下させる必要があるなど一部制約があったらしく、今回ボーイングは魚雷に滑空装置を搭載することで低高度まで運び落下傘降下させることで魚雷攻撃を仕掛ける兵器を開発しました。

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これはJDAMと呼ばれる無誘導の航空爆弾に翼を外付けすることで精密誘導爆弾に変える『魚雷版』といった感じになっており、高高度対潜兵器能力(HAAWC)として開発、米軍はボーイングに対して生産契約を交わしたとしています。

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HAAWCの性能としては重量230kgのMK 54 魚雷を哨戒機P-8Aの巡航高度付近またはそれ以下で投下することができる全天候型アドオンキットで、より高い高度でより長い距離から対潜戦を行うことを求める海軍の必要性を満たすことができると説明しています。

▼MK 54 魚雷
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