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精神的にいろいろと参ってしまう障害に関して周囲の環境、例えば高温・多湿など人が晒されると逆に症状が悪化し治療が必要になる場合があるとしています。

これはEnvironment Internationalに掲載されたアルバニー大学の研究者の論文で、それによると「精神障害による緊急入院の増加と、高熱、湿度、日光への露出を関連付ける明確な傾向を発見した」としてます。

Exposure to Sun, Heat and Humidity Can Exacerbate Symptoms of Mental Disorders - Neuroscience News
https://neurosciencenews.com/heat-mental-health-21294/

研究によるとニューヨーク州の2017年と2018年の5 月~10月の暖かい月に焦点を当てた2つの期間、 6か月分のデータを分析したもので、合わせて気温、日射量、相対湿度、暑さ指数、降雨量に関するデータを調査しました。

さらに国際疾病分類 (ICD-10) を使用した精神障害による救急外来としてストレス関連障害、知的障害、意図的な自傷行為などの精神障害の件数を照らし合わせました。

研究では2017年と2018年のそれぞれ6ヶ月間、合計12ヶ月で547,540件の精神障害に起因する救急外来が確認されました。そして高温、日射、相対湿度が重度の精神障害症状の最大のリスクをもたらすことを示しました。
具体的には日射量、気温、暑さ指数、および湿度が高いときに、精神活性物質の使用 (アルコールなどの摂取量) による救急外来の受診が増加していました。さらにうつ病や双極性障害を含む気分障害の重度の症状では太陽の光が少なく(つまり雨や曇の日)、高温多湿の時期と一致していたといいます。

研究者によると「気候変動により猛暑がますます激しくなりその頻度も高くなるにつれ人々に生理的な悪影響を及ぼすことが予想される」「特に精神障害を持つ人は変化に対して脆弱です。この発見は複数の同時の気象ストレス要因が健康リスクを悪化させる可能性を示唆しています」と説明しています。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。