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「脱プラスチック!」「プーンはいらない!」といいつつマスクでプラスチックを大量に消費することになってしまった2020年代。日本ではほぼ全国民がこのプラスチックを着用している状態なのですが、一方でこのゴミ処理についてコンクリートに混ぜると強度が増すという研究成果が報じられています。

オーストラリア王立メルボルン工科大学(RMIT)が行った研究によると、私達が使う不織布マスクや医療用手袋、ガウンまでなど新型コロナで大量消費する機会が増えたPPEという装備について建築用コンクリートの添加剤とする方法を初めて研究しました。

コンクリートはセメントと砂、砂利を混ぜて作ります。そこにマスクなどから作ったPPEを重量の0.1~0.25%までの混ぜそれぞれの性能がどのように変化するかを測定しました。

結果、全てのPPE含有コンクリートで圧縮強度を大幅に改善したことが確認できました。そのうちラテックス手袋を細かくした場合に結合形成が非常に良く、最大22%のコンクリートの増強を確認。それ意外ではマスクが17%、ガウン15%の順で圧縮強度が増したとしています。

またガウンは曲げ応力に対する抵抗性を最大21%、弾性は12%も増加したとのこと。

研究の著者であるシャノン博士は「今回の研究は、PPE廃棄物をより経済的に処理する方法を提示することで、新型コロナで捨てられる廃棄物をかしこく処理する対策が必要です」と述べています。また責任者であるジエ・リー教授は「マスクを含むPPE廃棄物は環境に大きな影響を与えています。使い捨てマスクは適切にゴミ処理しても結局リサイクルされることもなく埋立地に向かうことになる」と指摘しています。

参考