一昔前、人類は地球は宇宙の『中心』であり他の天体が地球を回っていると本気で思っていました。また地球は平面で球体ではないと思っていました。これは科学知識が発達しておらず、人間の科学ではなく『感覚』だけでそう思いこんでいただけです。

では科学があふれる現在、目に見えない世界まで計算や直接観測で明らかになっているのですが、このよな科学的事実、100%科学的に正しいとはいえないもののほぼ間違いないだろとされていることに対して『嘘だ』と信じ込む反科学的な思考をもつ人はいったいどれほど科学知識があるのでしょうか。

Science opponents believe their knowledge ranks among the highest, but it is actually among the lowest
https://www.psypost.org/2022/08/science-opponents-believe-their-knowledge-ranks-among-the-highest-but-it-is-actually-among-the-lowest-63762

ポートランド州立大学のマーケティング助教授である研究著者のニック・ライト氏ら研究チームが行った研究では被験者3249人に対して、気候変動(人類活動による気温上昇)、遺伝子組み換え食品（遺伝子組み換えも組み換えも人体に影響はない）、原子力（気候変動に原子力技術は有効だ）、ワクチン接種（予防接種はリスクを上回る）、ビッグバン(140億円前に宇宙は誕生した)などなど、7つの科学的コンセンサスを支持するか支持しないかを調査しました。

そして回答者に理科や科学のテストような簡単な問題をしてもらいました。その問題は非常に簡単なもので、例えば「地球の中心は熱い」「音は光よりも速い」「新型コロナウイルスは細菌の一種」など小学生から中学生でもある程度回答できそうなものになっています。

反科学的な人物ほど科学知識が乏しい

その結果、科学的コンセンサス(要するに確実ではないものの現代科学的に肯定されているもの)に対して反対的な考えの人ほど、理科や科学の知識が最低レベルに乏しいことがわかったとしています。

合わせて行った別の研究ではニック・ライト氏によると反科学的な人物は自分の知識は最も高い水準にあると思っていることもわかったとしています。

ライト氏によると「新型コロナウイルスのワクチンの安全性や有効性についてこれまで史上最大の公的教育キャンペーンを実施したものの、反ワクチン(反科学的)な人物は自分の知識が高く「ワクチンについて理解している」と思いこんでいるため、いくら説明しても無駄だろう」と主張しています。