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洋上風力発電は特に欧米では積極的に導入が進められていますがそのほとんどは地上型の風車を海に浮かせたり、海底に固定するというものでした。一方、今回開発されたものは何かミサイルが突き刺さったかのような形状で水面に浮かせる案になっています。

これはノルウェーの World Wide Windが開発したもので浮体式垂直軸風力タービン (VAWT) と呼ばれているもので、これは浮体式洋上風力発電の一種になるのですが、違うのはタービンの向きが文字通り水平ではなく垂直になっている点です。

Contra-rotating floating turbines promise unprecedented scale and power
https://newatlas.com/energy/coaxial-vertical-floating-wind-turbines/

これは上下反転するブレードが上下に付いているものです。
従来の風力発電の重心がどこにあるのか。これは地上、もしくは水面の上にあります。これはタービンやモーターなど重いものが上にあるため、倒壊しないように支柱も重く頑丈なものが必要でタービンが巨大化すればするほどコストも高くなります。

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では今回の浮体式垂直軸風力タービン (VAWT) はどうなのか。見ても分かるように重心が水面に近いところにあります。また通常の風力発電に比べて吸収可能なエネルギーは減るものの360度どの方向の風でもブレードを回転させることができる特徴あることやそもそも安価であるためワットパフォーマンスは高いとしています。

特徴していは最も重い部品と最もメンテナンスが必要な部品は浮きの下あります。また通常の風力発電のように完全に直立するように設計されていません。この利点としては突風や有害な振動を軽減する高価もあるとしています。

同社としては2026 年までに3 MWモデルを稼働させ早ければ 2029年に1基あたり40MWの風車を稼働させることです。ちなみにこの40MWは高さ400mクラスでコストは1MWあたり50ドルくらいになるだろうとも主張してます。

さすがに400m級は無理だとしても現在ノルウェーでは同様の洋上風力発電プロジェクトが進んでおり海域におけるテスト参加が難しい状況になっているとのこと。風力発電は風に影響されるものの24時間発電可能なもので夜や雨の日には発電できない太陽光発電に比べると安定した電源となります。