image_267

中国メディアによると、『サブオービタル長距離空・宇宙輸送システム』という案で地球全土を一時間以内で移動できる機体などの開発を目指すとしています。(画像は米スペースのもの)

中国キャリアロケット技術研究院研究発展部が主導で申請した「サブオービタル長距離空・宇宙輸送システム全体設計・制御技術」プロジェクトが順調に評価・審査に合格し、プロジェクト立ち上げのサポートを得た。

Record China
地球を大陸間移動する…となると旅客機がありますが費用対効果の理由から亜音速で大変な時間がかかります。

一方で最近アメリカのスペースXは超大型ロケット『スターシップ』という宇宙船を使って宇宙に飛び出し弾道飛行させ着陸するという方法で地球全土に1時間以内に人や物資を輸送する技術を開発しているとされており、これにはアメリカ軍も投資しているなど注目を集めています。



こちらが昔に発表されたスターシップによる弾道飛行で構想で都市間を結ぶというものです。

中国の発表しているのは要するにこれを同じような案、かつオリジナル要素を取り入れ高速輸送を目指すというものです。ロケット型にするのかスペースプレーン型にするのかは記載はないものの、いつものように『アメリカの後追い』をする形で開発を目指すというものになっています。

この弾道飛行による移動は宇宙空間に飛び出すため『事実上宇宙旅行』ということにもなってしまいます。開発・運用できれば理想的な高速移動となるのですが、現時点でこの手の地球軌道に乗らない宇宙旅行、無重力の時間は数分程度のものであっても日本円で一人当たり2000万円~7000万円となっています。



また問題なのはロケットによる騒音です。過去に発表されていたものとしてスペースXのイーロン・マスク氏によると、都市部に宇宙港(ロケット発射場)を作る場合、騒音の理由から沖合32kmに人工島を建設する必要があり移動についても高速鉄道が必要になるだろうと指摘しています。
このように使い勝手が明らかに悪く、現時点で旅客機を置き換えるような輸送手段になるとは考えられないという状況です。これは安全かつ高速で移動できる旅客機があるものの船による輸送が無くならないのと同じです。

中国としてはアメリカが開発している以上は「俺たちも持たないといけない」といういつもの思考に陥っていると考えらます。中国はロケットの再利用技術も開発中でありそれもスペースXのものと同じような案になっていることから結局はアイディアのパクリというものが否めない状況です。

更にそもそも中国のロケットや宇宙分野はアメリカや西側とは異なり『軍』が事実上管轄しているもので、一般国民当然ですが外国人などは機密保持の理由から搭乗はまずできないと考えられます。