image_271

新しい軍事技術として注目されているレーザー兵器。正確に照射し続けることができれば直ちに撃破できるという特徴もある一方で、レーザー出力を高める技術開発が難しい側面があります。軍需大手ロッキード・マーティンは300kW級レーザーを米陸軍に納入したと発表しました。

ロッキード・マーティンが納入したのは同社が作った軍用トラックに搭載できるレーザー兵器としては最大出力のある300kWです。アメリカでは2019年時点で2024年までに軍の装備として300kW級レーザー兵器の配備を目指すという計画がありその契約のもと開発されたと考えられます。

対象をレーザーで撃墜するには出力が最大の焦点となります。一般的に50kW程度あれば現在ウクライナなどで使用されている爆弾を搭載するようなマルチコプタードローンを迎撃できるとされており、300kW級になると現在運用されている各種ミサイル、特に巡航ミサイルなど亜音速で移動するような兵器も破壊できるとされています。
つまり例えば低速で飛行するヘリや場合によっては戦闘機や爆撃機などにも有効な攻撃を与える事ができることになります。

ロッキード・マーティンによると、レーザーは通常のミサイルよりも安価に運用できる利点を挙げています。ミサイルであれば1発1万から10万ドル(10~100万円以上)はかかるものの、レーザーであれば1射あたり1~5ドル程度の費用(主に消耗品費用)で済むだろうと指摘されており、仮に100倍の値段のコストがかかったとしても非常に安価です。
今後陸軍としてはロッキード・マーティンと共同で開発したレーザー兵器の試験を行うとしており、これは今年中にも実施されるとしています。

ただ、300kW級についてはどの程度まで有効なのかは微妙なところで、比較的高速で移動する巡航ミサイルに対しても着弾するまでに撃ち落とすにはまだ出力不足が指摘されており、2倍の600kWあれば余裕をもって迎撃できるだろうとされています。



ウクライナにおける大小様々なドローン攻撃を見て、アメリカ側も対ドローンに警戒していると考えられ今後の紛争などでは対戦車ミサイルや即席爆弾よりも驚異となる可能性があります。このドローンを撃ち落とす効率的な兵器とてレーザー兵器は大変有効であり今後戦車や装甲車にはオプションとしつつも標準装備となる可能性があります。

いずれにしても陸軍の試験で結果は明らかになると考えられ今後もより小さく大出力のレーザーは開発が進められることになります。