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先日、ロシアのプーチン大統領が発表した「部分的動員」。プーチンおよびショイグ国防相の説明では学生は対象外としているものの発表からわずか数時間後、大学生まで徴集を始めたと報じられています。

特別軍事作戦などと戦争ではないにも関わらずプーチン大統領が法律を捻じ曲げる形で大統領令に署名したのはこの「部分的動員」という国民に対しての招集です。

動員により招集の対象になるのはプーチンおよびショイグ国防相の説明ではこのように説明しています。まず直ちに召集する30万人は『軍務・戦闘経験や特殊な軍事スキルを持つ予備役』です。そこには大学生を含む学生やロシアが行っている1年間の兵役期間中の若い徴集兵は対象外だとしました。他にも病人や囚人、軍需工場の作業員らは対象外になると具体的に発表してます。

しかし、読売新聞などによるとシベリアの地方メディアはロシアのブリヤート共和国に位置する人口約5500人の村では部分的動員を発令した数時間後の21日夜の段階で対象者宅の訪問を担当者が始めたといい翌日午前4時に集合するよう指示し集まったのは男性約700人。しかしその中には対象外の大学生に招集令状が渡されたといい、他にも糖尿病の病歴がある男性も招集されたとしています。

30万人は嘘、少なくと30万人以上が正解

今回部分的動員は30万人としているのですが、プーチンの大統領令には具体的な動員する人数が記載されているらしいのですがその規模を記した第7項を機密として公開していません。
この30万人動員というのはショイグ国防相が国営テレビで「30万人」と口にしたものであり、当然機密であるため正確な内容を口にすればクビが飛ぶので全く不正確な値ということになります。

動員されるのは結局だれなのか

あまりに雑な動員はさておき、プーチンが署名した大統領令によるり動員されるのは一体だれなのか、その対象者はだれなのかまとめるとこうなります。参考参考

動員される人
・ロシアの兵役経験者(男性のほぼ全員)や軍事教育を受けた経験がある予備役のみ対象
・女性は50歳以下で軍事関連の専門技術保有者のみ対象
・男性は年齢18~70歳、但し70歳上限は高級将校のみ

動員の対象とならない人
・学生
・兵役中の18~27歳の若者
・男性でも4人以上の子供がいる世帯
・未成年の子供がいるひとり親
・健康上の理由
・国会議員
・政府指定の産業分野(主に軍需工場)などの労働者や所属している者(ただし延期できるという表現あり)
・刑務所での服役を言い渡された者

以上です。ちなみに「適当に行ってウクライナに投降しよう」と考えているロシア人もいるとおもうのですが、「脱走や軍の所有物への損害、命令への不服従などの犯罪が軍の動員や戦闘状況下で行われた場合の処罰」というものがあり、例えばそれにあたる自発的な投降は10年の懲役となるとのこと。