放たれたあと物理の法則に従い落下する砲弾。しかし途中で軌道を変え目標に誘導する砲弾が存在します。その一つはPrecision Guidance Kit (PGK) という信管に取り付ける方法です。製造元のノースロップ・グラマンは生産開始から10万個の節目を迎えました。
Northrop Grummanが製造しているのは155mm榴弾砲という例えばウクライナに搬入されたM777自走砲などから放たれる砲弾です。この155mmというのは日本や欧米など西側でも標準サイズとなっています。
Northrop Grumman delivers 100,000th GPS-guided kits for artillery shells
通常の信管は地面や何らかの物体に衝突したときに起爆するようなものになっているのですが、Precision Guidance Kit (PGK) は通常の155mm砲の信管部分に取り付けることで、精度はミサイルなどの精密誘導兵器に比べるとそこまで正確ではないと感がられるのですが、通常砲弾を精密誘導兵器として運用できるようになるという最大の特徴があります。
PGKは具体的にどのような性能があるのでしょうか。記事によると、この信管を開発した目的は当然より正確に相手を攻撃できる能力が求められた以外も近年いろいろと言われる巻き添え被害を抑える効果も考えられているとのこと。
製造が開始されたのは2009年頃で2012年には初配備され試写が行われています。発射されたPGK付き155mm砲弾は対象から半数が50m以内に落下する精度があります。これは従来の267mよりも大幅に小さくなっています。
発射後信管に内蔵されたGPSにより翼を可動し誘導開始。目標から150m以上離れて着弾する可能性が出た場合は安全な空中で爆破するようになっており、これにより自軍による被害を抑えることができるとしています。
PGKについては西側共通の155mm榴弾砲から発射でき例えばドイツが2014年に行った試験では27km離れたところから対象に対して5m以内に着弾したものが90%という極めて高い精度をだしています。命中精度は初期の1型で50m、2型では30mと進化しており、1ユニットの製造コストは1万ドル、約100~120万円となっています。
Northrop Grumman delivers 100,000th GPS-guided kits for artillery shells
通常の信管は地面や何らかの物体に衝突したときに起爆するようなものになっているのですが、Precision Guidance Kit (PGK) は通常の155mm砲の信管部分に取り付けることで、精度はミサイルなどの精密誘導兵器に比べるとそこまで正確ではないと感がられるのですが、通常砲弾を精密誘導兵器として運用できるようになるという最大の特徴があります。
Precision Guidance Kit (PGK)
PGKは具体的にどのような性能があるのでしょうか。記事によると、この信管を開発した目的は当然より正確に相手を攻撃できる能力が求められた以外も近年いろいろと言われる巻き添え被害を抑える効果も考えられているとのこと。
製造が開始されたのは2009年頃で2012年には初配備され試写が行われています。発射されたPGK付き155mm砲弾は対象から半数が50m以内に落下する精度があります。これは従来の267mよりも大幅に小さくなっています。
発射後信管に内蔵されたGPSにより翼を可動し誘導開始。目標から150m以上離れて着弾する可能性が出た場合は安全な空中で爆破するようになっており、これにより自軍による被害を抑えることができるとしています。
PGKについては西側共通の155mm榴弾砲から発射でき例えばドイツが2014年に行った試験では27km離れたところから対象に対して5m以内に着弾したものが90%という極めて高い精度をだしています。命中精度は初期の1型で50m、2型では30mと進化しており、1ユニットの製造コストは1万ドル、約100~120万円となっています。