1968年に生産を開始し1969年に初飛行したのはボーイング747です。この機体はアメリカ ワシントン州のエベレット工場などで最終組立がされており生産数は改良型を含めて1502機となりました。そして先日B747-8F (reg. N862GT) とし最後の最終組立を完了したと報じられています。

Roll out of the last Boeing 747 ever built - AIRLIVE
https://www.airlive.net/roll-out-of-the-last-boeing-747-ever-built/

エベレット工場では1968年9月30日に最初B747の特注機が生産され、翌年2月9日初飛行し同年12月に認定。1970年1月22日にパンナム航空が初めて就役されました。

54年に及ぶ生産、真のベストセラー機

B747は1960年代後半に生産された機体として、従来B707やDC-8という機体が当時存在していたものの、この機体は乗客数はなんと2倍という数字を誇る機体として颯爽と登場しました。そして大量輸送が可能となったことで運用コストを大幅に抑えることができ、巨大な機体であるため大陸間移動も無着陸で行う事ができるようになりました。当時、一般庶民にとって高嶺の花であった航空旅行、特に国外旅行の大衆化を可能にするという新しい道を開くなど航空史に残る機体となりました。

特に乗員数は初期型では最大563人となっており短命・少数生産に終わったA380が登場するまで長期間トップとなるなど、いかに革新的な機体だったことがうかがえるものになっています。



しかし時代の流れとともに航続距離も後輩となるB777やエアバスのA340に負け、燃費面では後継機に相当劣る形で負けという問題がでていました。特に原油高を背景に4発基は双発機に比べて燃費が増えると運用コストが増大するという問題に直結するため航空会社の収益性が悪化します。

そして航空機も大量に運用される時代にいわゆる中型機のような機体でも優れた燃費で長距離輸送が可能になりました。特に決定打となったのは2019年12月に発生した新型コロナで航空輸送の需要が急減したことを受けて2020年7月に747の新規生産を終了すると正式に発表され現在に至ります。