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発電所で作られたで電力は現在一部貯蔵されるケースがあるものの、今後再生可能エネルギーの普及で 『対』に建設が求められるのはエネルギーの貯蔵です。一方中国では空気を圧縮する形で貯蔵する施設を稼働しました。

電気エネルギーの貯蔵はクリーン エネルギー革命ではほぼ必須です。つまり不安定なクリーンエネルギーを安定供給させる電力にするには蓄電する『充電池』が必要となります。現在日本で充電池にあたるのは水力があります。これは用水発電として用いるもので、従来は夜間電力で水を吸い上げ貯蔵し昼間に流すことで発電させていたものの、現在は昼に吸い上げることを行っているともされています。

China turns on the world's largest compressed air energy storage plant
https://newatlas.com/energy/china-100mw-compressed-air/

他にはリチウムイオンバッテリーなどがあるもののこのような工業製品を運用コストが高く、劣化するという問題があります。そんななか中国は大蘭に建設された世界最大のフロー電池である100 MW、400 MWhのバナジウム フロー電池が稼働したと報じています。

これは圧縮空気を使用した電池で具体的な仕組みは記載がないのですが、金属製のタンク、つまりガスタンクのような既存の構造物を応用したものと考えられ、再生可能エネルギーが生み出した余剰電力で空気をタンクに送り込みます。

▼発電装置(圧縮空気と天然ガスでタービンを効率よく回転させる)
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発電方法はこの圧縮空気だけを使うのではなく天然ガスを用いることで燃焼させガスタービンを回転させることで発電を行います。従って100%クリーンではないものの費用対効果が高いとされ中国の発表としてはエネルギー効率は実に70%に達しているとのことです。

これにより石炭では年換算で約42,000 トン節約できる他、二酸化炭素排出量を約 109,000 トン削減できるとのこと。これは平均的なアメリカ車約 23,700台に相当します。

この施設の利点としては投資コストが安くコストパフォーマンスに優れている点です。例えば用水発電は使用するのはタービンと水ですが自然を切り開きダムを建設しなければならず立地に左右されます。しかし空気をタンクに貯めるだけであれば山や水資源が乏しい地域でも蓄電することができ、リチウムイオンバッテリーのような消耗品も少なく材料は空気と天然資源のみで実現できます。