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「文章を読んでその内容を理解し、解釈する力」つまり読解力ですが、これは社会生活を送る上でも非常に重要なものですが、韓国当局が行った調査として成人の5人に1人が小学校または中学校レベルの読解力しかなかったと報じられています。

韓国で10月9日は「ハングルの日」だが、韓国社会で最近、ハングル自体は読めるがハングルで構成された文章の内容が理解できない「文解能力低下」論議が浮上していると、中国メディアの環球時報が10日、韓国の東亜日報や聯合ニュースの報道を引用する形で伝えた。

Record China
日本ではひらがな、カタカナ、漢字と主にこの3つの文字、アメリカではabcといった文字、韓国でもハングルを中心とした1つの文字(+一部漢字)が中心です。今回は韓国の国家生涯教育振興院が3年ごとに定期的に行っている国民の「成人文解能力調査」の内容が中国メディアに取り上げられたというものです。

記事によると、この調査は2020年10月から2021年1月まで全国の18歳以上の成人約1万4000人を対象に実施したもので、結果、小学校または中学校レベルの分解能力と判定された人は換算で総人口の約890万人(20.2%)と推定されました。これは国民5人のうち1人は日常生活に必要な十分な文解能力を備えていないというものです。

この内容は当サイトでも紹介しています。

こちらでは18歳以上の約1万500人を対象にしたというもので今回の記事とは齟齬あるのですが、内容としては

・成人の約20%、読み書き能力や読解力が中学生卒業以下の理解力しかない
・4.5%の人は小学校1~2年生レベルの読解力しかない
・小学校1~2年生レベルの読解力はあるものの、日常でそれが応用できない小学校3~6年生レベルの読解力は4.2%(換算186万人)


というものになっていました。こちらの表現はあくまで韓国メディアが伝えていたものをそのまま翻訳したもので誤りがある可能性があるのですが、いずれにしても調査した成人20%は中学生以下の読解力しかないといというのは共通しています。

記事では韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相は9日、「政府は公共機関やメディアと共に公共言語で不要な外国語の使用を減らし、簡単な韓国語に変えていく必要がある」としています。
言い換えれば日本でも一定数存在する日本語で説明したほうが早いにもかかわらず『意味不明な横文字』を好んで多用するよくわからないメディア、国民や市民に言葉や考えを理解してもらうことが重要な政治家が発する意味不明な横文字を指すものと考えられます。

原因は義務教育時代にある?

なにが原因でこの結果になったのか。記事では何も記載されていないのですが過去に紹介した当サイトの韓国の記事によると、韓国の教育部は「小学校1~2年生レベルの読解力しかなかった4.5%の人については学校を卒業できなかった人(具体的に中退など?)が66.9%を締めている」と紹介されていました。その背景は学歴と家庭の収入に理由があるのではないかとしています。つまり小学・中学などの義務教育時代に何らかの理由で正しく学べなかった結果だと指摘しており、成人の収入について月収100万ウォン(約9万5000円)未満の人の約34%が小学校1~2年生レベルの読解力の人だった指摘しています。

日本や同じ水準国と比較する必要があるのですが、あれだけ受験戦争と言っている国で反面このような人が多くいることには違和感を覚えるところではあります。ただ小学生でも中学生でも当然文章は理解できるはずなのですが、ここでいう「文章が理解できない」というのは一体何を指すものかは具体的に不明です、。