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田んぼなどで目にするアオコ。これに関して韓国南部昌原市(チャンウォン)で最近、水道水からアオコが相次いで検出されたと報告されています。

KBSなど韓国の複数メディアによると、アオコが見つかったのは昌原市で、水道水フィルターが緑色になるという出来事があり住民によると「初めてで不安だ」と説明しています。

가정집 수돗물 ‘녹조 독소’ 확인 잇따라…불안감 확산

記事によると、当局が行った調査の結果、フィルターで見つかったアオコと貯水池かそこらで見つかったアオコとDNAが同じだったという趣旨の説明がされています。実はこの家庭以外でも2.6kmほど離れたアパートの水道水からも同じく緑色の異物がついたフィルターが見つかっており、遺伝子検査ではやはり同じDNAが検出されました。

問題は水質ですが、これについて具体的な記載はありません。このアオコはタダの藻ではなく、ミクロシスチンという毒素(シアノトキシン)を生産します。これは強い肝臓毒活性を示し、仮にその水を継続して摂取した場合肝臓に対する発がん性があるとも指摘されています。



日本ではミクロシスチンの定量下限(0.0001mg/L)を超えて検出されたケースはないとしており、湖で仮にそのようなアオコが発生したとしても水道水として摂取するには全く問題ありません。ただ、2007年には琵琶湖で死んだアイガモの肝臓にミクロシスチンが高濃度に蓄積されていたことが報告されています。

記事では「緑藻毒素成分が検出された」という記載がありこれがミクロシスチンを指すものと考えられます。韓国では水道水は飲料水として使用することはできるのですが、一般的に摂取は勧められてません。ミクロシスチンは煮沸しても除去できないとされ、旅行などでいかれる場合は成分が云々以前にペットボトルの水を別に用意されたほうが良いと考えられます。