155mm榴弾砲_1

ロシア人から侵攻を受け国土を奪われた状態にあるウクライナ。現在西側、特にNATO諸国から強力な支援を受けているのですが、これに関してアメリカは既に100万発以上の砲弾をウクライナに提供したと発表しました。

今年2月後半にロシアがウクライナに侵攻し、既に8ヶ月が経過。この間ウクライナはロシアの旗艦を撃沈するなど大きな戦果も上げています。一方でその多くは陸での戦力になるのですが、これに関してアメリカ国防総省のデータから、ウクライナに送った砲弾、つまり大砲から発射する弾の数が100万発以上となったとしています。

Ukraine Has Received Over A Million Artillery Rounds From The U.S.

具体的な内訳については以下の通りです。
 最大903,000 発の155mm榴弾砲弾
 3,000発のM982 エクスカリバー誘導弾
 (155mm榴弾砲にGPSや翼を取り付け精密誘導砲弾したもの)
 7,000 発の遠隔対装甲地雷システム
 (RAAMS、一定時間経過すると無力化する対戦車地雷を複数収めた砲弾)
 180,000発の105mmの通常榴弾砲

総重量は換算で5万トンと推定されます。
▼M982 エクスカリバー誘導弾(参考)
M982 エクスカリバー

記事によると、もちろんウクライナに砲弾を提供しているのはアメリカだけではなく現時点で既に50カ国がウクライナを武器弾薬の軍事支援を提供しています。

一方でNATO諸国はウクライナ以外にも戦線が拡大する可能性を考慮し砲弾の備蓄、供給を既に確保済みとし、かつ極東、中国で戦争が勃発する可能性についても控えており、国内における弾薬の供給も十分だとしています。

これほど大量に武器・弾薬が輸出・運用できるのはこれら砲弾の規格がNATO間で共通であるためだと指摘しています。

ただ言い換えればこれほどの供給を受けてようやくロシアを押し返しているとも判断でき、私達が想像する以上にロシアは手強い相手なのかもしれません。