マングース

猛毒のあるハブは特に農作業者を含め人間の驚異となるのですが、奄美大島でかつてハブ対策として放った30匹がなんと1万匹まで増えてしまったという事例が話題となっています。

これは1979年にハブやネズミの駆除を目的に奄美市で約30匹のマングースを放ったというものです。しかし想定外にもマングースの個体数が急速に拡大。推定生息数はピーク時に1万匹まで増加。結果、アマミノクロウサギなどの固有種がマングースに駆逐される可能性がでるなど問題を発生させました。

結果、奄美大島では1993年にマングースを有害鳥獣に指定。環境省は2000年に入ると駆除を本格化。なんとハブではなくマングースを駆除するというよくわからない事態となりました。結果、マングースバスターズらの活躍もあり2018年に最後のマングースが捕獲されて以降は現在も1匹も見つかっていないとしています。

▼ハブではなくマングース用の罠
マングースの罠

ちなみに2021年時点で奄美大島に設置されている対マングース用の罠は2万1000基、474箇所のカメラをがあります。目撃情報は一部ででているもののこれでも一匹も捕まっていないとのこと。

当然奄美大島にハブはいないだろうと思ってしまうのですが、どうなのか。調べてみると今も生息しています。なぜなのか。

環境省によると「マングースはハブの天敵とはならなかった」という単純すぎる判断ミスが原因であり、増えすぎたマングースを逆に駆除するというあまりに稚拙な内容となっています。

ネット上では「ハブ vs マングースなんて客寄せの興行だ」「マングースだって見世物じゃないのにわざわざハブも戦うか」「マングースの天敵を放てば…」などとかつて行われていたハブとマングースの戦いについても批判が寄せられています。

参考