火星17

今月3日、日本の東北を通過するなどと警報が出された長距離弾道ミサイルの打ち上げに関して、現在の観測では火星17という北朝鮮最大の大陸間弾道ミサイルが発射された可能性が高いと判断されました。また具体的にどのような状態で失敗したのかも明らかになりつつあります

3日に打ち上げ北朝鮮の大陸間弾道ミサイルに関して、韓国メディアによると火星17の可能性が高いとしたうえで、飛行速度はマッハ15で水平距離に760km、高度1920kmと国際宇宙ステーションの4倍程度高いところまで上昇したことが確認されました。

この火星17はもっとも飛行距離がでる30~45度角度で発射した場合の最大射程は15000kmとされ、アメリカ全土を射程に収めていると考えられています。

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では3日の発射について韓国国防研究院のシン・スンギ研究委員によると「マッハ15まで速度を出したことは1段目ロケットを分離、さらに上段の2段目のロケットも分離しており、正常な推進力を得て飛行していたことを意味している」といい「北朝鮮が3月16日に発射した同じ火星17、高度20km未満で爆発し推進体の分離に失敗したことを考えると、今回は2段目ロケットの分離まで成功しており、一定の技術進展を達成している」と述べています。
火星17は3段目のロケットに弾頭部が搭載されており最終的に分離し複数の都市を核攻撃できるよう設計されていると考えられています。仮に3段目の推進体の分離に成功し燃焼したときの速度はマッハ20以上の速度で飛行することになり、次に弾頭を切り離す分離をもって終わります。

今回の失敗は2段目と3段目の切り離しに失敗したか「消失した」という発表があることから上空で爆発した可能性も示唆されているのですが、韓国メディアは進力を確保できないまま速度を落として日本海に落ちた可能性があると指摘しています。

仮に日本海に落下したのであれば日本本土を通過するルートにはならず日本側が消失という言葉も使わないと考えられます。つまり消失しなければ自由落下状態でそのまま落ちてくるということになるのですが、日本に落下する可能性もあり意図的に爆発させた可能性も考えられ状況はよくわっていません。

参考